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わてはうつ病ですが、それを受け入れて前向きにゴロゴロと暮らしています。映画関連の情報は、わてのHPを参考にしてください。映画のことでお役に立てれば幸いです
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2009年11月15日

笑う警官

この映画は北海道警察本部で2005年当時問題になった裏金問題をヒントに、佐々木譲の同名小説を原作にして製作された。監督・脚本・製作は角川春樹で、主題歌にはホイットニー・ヒューストンの楽曲を採用している。大森南朋や松雪泰子、矢島健一、鹿賀丈史ら実力派の出演者をそろえている。でも、見ていて平坦な道を歩いている気分になった。わざと現実感のない、俳優のセリフで説明をさせる物語にしたとも思える。

北海道で問題になった裏金問題はその後全国に広がり、各県の警察本部で浮き彫りになった。そして、退職者を含めて総額何億円も返還した。そして、いまや政権が変わり、そんな裏金どころか予算の組み方まで抜本的な変更が行われようとしている。もう当局に遠慮することはないので、なんでリアルな演出をして過去と決別したところまで描かないのだろう。わては、残念なことにこの映画をお勧めできない。

北海道で当時マスコミの批判の矢面にさらされて、無念な思いをした元警察官の方々もいると思う。当時はそれは苦しい思いをされただろう。でも、今は何も後ろ指差されることはない。当時知事の対応も積極的ではなく、道議会が百条委員会を提案したが6回も否決され開かれなかった。そういう現実と比べると、映画のお話は過激だ。警察官が百条委員会に呼ばれて、その警察官が出頭できないように殺人事件の犯人に仕立て上げる。そして、武器を持っているから見つけ次第抵抗したら射殺するように指示が出る。

札幌市内のアパートで、女性の絞殺死体が発見される。その被害者は元ミス道警の水村巡査だった。所轄の刑事が現場検証をしていると、本部の上層部から捜査員がやってきて捜査の主導権を横取りする。そして、犯人を元交際相手の津久井巡査(宮迫博之)だと断定する。捜査一課の佐伯(大森南朋)や小島百合(松雪泰子)、新宮(忍城修吾)たちはできすぎた対応に疑問を持ち、元警官のマスター(大友康平)が経営するバーに集まり独自に捜査を開始する。

そこから複雑に展開される物語には、盛り上がりがない。非常に淡々とした流れで、退屈になってしまった。この演出方法を意図的にしているとしたら、すばらしいと思う。でも、ほとんどのお客さんは見続けるのがつらくなると思う。たまには、こういう映画にあたることもある。  

Posted by とらちゃん at 13:54Comments(0)TrackBack(17)2009年映画

2009年11月13日

ソウ6   あと4作も製作するの

わては自慢にならないが、「ソウ」シリーズを最初の作品から5まで4を除いて全部映画館で見た。ジェームズ・ワンとリー・ワネルの着眼点のすばらしさに魅了されて、病み付きになってしまった。そんなわけで、この6番目の作品も映画館で見た。ご丁寧に前5作の復習をまとめて見せてくれて、本編に入る。何も知識のない方が始めて見る映画ではないと思うが、さすがに毎年1作づつ作っていれば物語がマンネリになってもいい。ところが、このシリーズはなかなか頑張っている。

IMDB(saw Ⅵ)によると、ソウⅩ(10)まで計画されているという。ソウ7は3D映画として作られて、その後三作が予定されている。ホフマン刑事(コスタス・マンディロア)が死んでいない以上、多分7はあると思う。今回の作品では生き残りの出演者が多いので、まあ時代の移り変わりとともにテーマはいくらでもあるだろう。

「ゲームを始めよう」という人形の言葉で、どこかから捕まえられてきた人間が生と死をかけて罠から逃れようとする。ゲームに負けると死んでしまい、勝つとなんとか生き残る。そんな殺人ゲームの首謀者ジグソウ(トビン・ベル)の元気なころのエピソードが明らかにされ、前作でジグソウからの遺品を受け取った元妻のジル(ベッツィ・ラッセル)が新たな行動を開始する。

題名の6と同じように、ジルは遺品の中から6枚の封筒を見つける。それが、次のゲームの参加者だ。それぞれの参加候補者には、ゲームに参加するもっともな理由があった。中でも保険会社の幹部でウィリアム・イーストン(ピーター・アウターブリッジ)は、医療保険の請求に来たお客の契約上の違反を見つけて保険金支払いを拒否するのが仕事だった。ジグソウが自分で歩くことができた時期に、ウィリアムは保険金支払いを拒否していた。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 17:40Comments(0)TrackBack(18)2009年映画

2009年11月11日

スペル 地獄に落ちる方法

「死霊のはらわた」シリーズと「スパイダーマン」シリーズで知られるサム・ライミ監督が、自ら脚本も書いたホラー映画だ。ホラー映画を見て怖い思いをしたい方には、最適の映画だろう。理路整然とした付箋の貼り方がうまいので、映画館を出るときにはそれほど怖くない。でも、見ている最中は大画面と音響効果がいいので、たっぷりと怖い思いをした。先が見えるという人もいるが、わてにはワクワクドキドキ感があった。ラストできっちりとけりをつけているのも、キリスト教的な考え方から来ているのだと思う。

銀行に勤めるクリスティン・ブラウン(アリソン・ローマン)は、自分のデスクを持ち融資担当の業務をしていた。空席になっている次長の席を狙って、同僚と出世競争をしていた。付き合っているクレイ(ジャスティン・ロング)が大学教授なので、なんとか釣り合うような地位に付きたかったのだ。そんなある日、自宅のローン返済が滞っていた老婆ガーナッシュ夫人(ローナ・レイヴァー)がやってくる。

もう2回返済を猶予しているので、これ以上の返済猶予をすると自分の成績に響くとクリスティンは感じる。また、デスクに置いてある飴を全部自分のハンドバックに入れて、汚い入れ歯を出したのを見た彼女は生理的に嫌悪感を持つ。そして、夫人が懇願したのに、そっけない返事で返済猶予を断ってしまう。夫人が怒り出したので、彼女はガードマンを呼ぶ。その扱いに夫人は、夜遅く帰る彼女を待ち伏せする。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 20:45Comments(0)TrackBack(29)2009年映画

2009年10月29日

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

今年6月25日になくなったマイケル・ジャクソンのロンドン公演に向けたリハーサル風景や打ち合わせの様子を、2時間の映像にまとめた映画だ。スクリーンの中とはいえ、音響設備のいい映画館で見るとマイケルが目の前にいるような錯覚に陥る。彼の妥協しないプロ根性は、全く衰えておらず全盛期と変わらない。なぜ、これほどの能力がありながら、不本意な期間を送ったのか不思議に思う。やはりファンならば、大画面で一度は体験したい。

編集がすばらしく、ダンサーやコーラスのオーディションシーンも盛り込まれている。一曲作り上げるまでに、綿密な打ち合わせをしている様子が特に興味深い。自分の楽曲の振り付けはすべてマスターしていて、プロのダンサーに教えるシーンもある。踊りも歌も世界トップの実力と人気を獲得した自信に満ち溢れている。コーラスや舞台演出の監督も、マイケルといっしょにベストのパフォーマンスを作ることに集中している。

特に「スリラー」や「ヒール・ザ・アース」の最新の映像技術を使ったライブは、非常にクオリティーが高い。また、ヴァーカルを前面に出した曲も抜群の歌唱力を示してくれる。これなら、まだまだ現役を続けられたと思うし、亡くなったことが信じられない。サントラを買うよりも、一回でも映画館で見ることをお勧めする。  

Posted by とらちゃん at 21:44Comments(4)TrackBack(43)2009年映画

2009年10月25日

沈まぬ太陽

山崎豊子原作の同名小説を、渡辺謙・三浦友和・石坂浩二らの主演で製作された超大作だ。上映時間途中で10分の休憩時間が入る映画を映画館で見たのは、自分自身初めての経験だ。約3時間半の上映時間は、まったく凡長ではなくすばらしい脚本で退屈しない。ロケも色々な外国で行っていて、非常に力が入った重量感を味わうことができる。映画のラストで「小説を元にしたフィクション」だと説明しているが、国民航空(NAL)は日本航空(JAL)であるのは誰の目にも明らかだ。まさに、現在経営再建中の日本航空がこういう会社だったとは、老若男女を問わずお勧めできる映画だと思う。

123便の御巣鷹山墜落事故が起きた原因の一つに利益偏重と安全軽視があったことは、もう誰も否定しないことだろう。この映画に出てくる恩地元(渡辺謙)や行天四郎(三浦友和)や国見正之(石坂浩二)などや登場する政治家たちのモデルが誰かは、問題ではないと思う。航空機事故だけでなく、列車の脱線事故も多数の犠牲者を出した事故があった。高度成長期からゼロ成長とも言われる現在に、過去の誤りを振り返るのは有益だ。

この映画に出てくる終身雇用制の会社での組合運動も、いまや過去のものになりつつある。御用組合とか、共産党系の組合とか区別では現在の労働組合は語ることができない。もう、経営者も労働者も新しい仕組みを構築しないといけない社会構造になっている。そんな未来に向けた社会を考える際、こういう国が経営に参画していた航空会社や国鉄や郵便事業などの問題を検証するのは、必要なことなのだ。

さらに、この映画の秀逸な面は、史上最大の航空機事故を再現しながら、労働組合運動に熱心だったという理由だけで左遷を強いられた主人公恩地のリアルな描写があればこそなのである。脚本が非常にいい。過酷な労働環境に苦しんでいた1960年代と、123便の航空機事故を交差させて描いている。それは日本の産業界そのものが、世界にその名を広める過程と似ている。高度成長期には利益を追求して、労働条件も次々に改善されていく。ところが、利権というものが存在する業界には巨額な赤字が蓄積していく。そして、いつかはそれが破綻して、ほころびが出てくる。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 00:05Comments(0)TrackBack(40)2009年映画

2009年10月21日

イル・ポスティーノ

海外では1994年公開、日本では96年公開の1950年代のイタリアの小さな島を舞台にした作品だ。アカデミー賞では作品・主演男優・監督など5部門にノミネートされ、音楽賞(ルイス・エンリケス・バカロフ)を受賞した。他にも色々な映画賞を獲得している。ノーベル文学賞受賞者でチリの国民的英雄で詩人のパブロ・ネルーダがイタリア亡命中に滞在した設定で、郵便配達をする若者マリオ(マッシモ・トロイージ)との交流を描いた人間味あふれる傑作だ。NHKBSでアカデミー賞特集で放送されたものを、思い出したように見た。

漁業しか産業がない小さなイタリアの島で、マリオ・ルオッポロ(マッシモ・トロイージ)は戦争が終わったのに無職のままだった。漁師の父からは「早く職に就け」と言われて、町で見つけた張り紙のあった郵便局に入っていく。すると、山の上に住んでいるチリから亡命してきた有名な詩人パブロ・ネルーダ(フィリップ・ノワレ)宛てのファンレターを、毎日届ける仕事をすることになる。給料は安いが、チップを少しもらえるかもと少し期待する。

さっそく帽子だけもらい、自分の自転車でパブロ宅まで郵便を届ける。マリオは、チリが南米のどこにあるかとか彼の詩集を読むなどの接点を持とうとする。でも買い物は妻のマチルダ(アンナ・ボナルート)がやるし、配達人は業務以外のことをするなと局長に言われてしまう。すると、パブロの方から比喩とか隠喩という専門用語で話しかけられる。「空が泣いている」というのを「雨が降っている」と表現すればいいと聞き、マリオは詩作に興味を持つ。

自分のお金を手にしたマリオは、町の食堂で働くベアトリーチェ(マリア・グラツィア・クチノッタ)に一目ぼれする。マリオは気持ちを伝える方法がわからないので、詩を書こうとパブロに相談する。パブロは、「イメージは自然に沸く」と詳しいことを教えてくれない。マリオは自分で懸命に詩を書いて、ベアトリーチェに届ける。彼女の叔母がパブロのところに文句を言いに来るが、恋する二人を止めることはできない。

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Posted by とらちゃん at 21:14Comments(0)TrackBack(2)2009年映画

2009年10月19日

さまよう刃

東野圭吾原作の同名小説を、寺尾聡主演、益子昌一監督・脚本で映画化された作品だ。週刊朝日で連載されていたころ、ずいぶん暗い感じの小説だと思っていた。この映画も、全く全体的に暗い。でも、わてがこの映画で特筆されるべきだと思うのは、説明的せりふを極力排除して俳優の演技で人物の心情を語らせている点だ。無駄なせりふが一切ないくらい、そぎ落とされた脚本が観客の想像力を駆り立てている。川井憲次の音楽は控えめで、寺尾聡と伊藤四郎の演技が光っている。

母子殺害事件でも問題になっている少年犯罪と少年法の問題は、現在の日本の社会で一番注目されているものの一つだ。それを妥協しないで映画化した企画は、すばらしい着眼点だ。ただ一人の家族である中学生の娘を、少年たちに乱暴された上薬物の過剰投与で亡くした父長峰重樹(寺尾聡)の無念さは計り知れないものだ。生きがいをなくした父が、少年たちに復讐しようしたのは「たとえ逮捕されても、少年法によって更生して社会復帰を目指す」ように決められているからだ。

年式の古いセダンという手がかりを見つけた警察に任せていても、なかなか解決は難しいだろう。犯人が逮捕されても、少年院に送られて何年後には社会に復帰する。そんな過程を黙って見ていられるほど、父には余裕がない。そんな長峰家に、匿名で犯人を告げる電話が掛かる。娘さんを殺したのは、伴崎アツヤと菅野カイジだという。さっそく伴崎のアパートに父長峰は、向かう。そこで、その犯行を録画したビデオが、犯人の少年のアパートから見つかる。父は、怒りに体を震わせる。

帰宅した伴崎をその場にあった刃物で刺し、長峰は菅野の居所を問いただす。長野県の空き別荘という言葉だけで、父長峰は家を出て復讐の旅に出る。と同時に、警察の捜査本部宛に「自分が娘を殺した犯人の一人を殺し、もう一人も殺すつもりだ」と手紙を送る。ベテラン刑事の真野信一(伊藤四郎)と織部孝志(竹野内豊)は、次の犯行を防ぐために手がかりのあった菅平に向かう。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 22:47Comments(0)TrackBack(20)2009年映画

2009年10月16日

あなたは私の婿になる

サンドラ・ブロック主演・製作総指揮で、「幸せになるための27のドレス」のアン・フレッチャー監督で作られたロマンティック・コメディだ。サンドラ・ブロックというと「スピード」や「デンジャラス・ビューティー」などのアクションなどが頭に浮かぶけど、自身の映画制作会社を持っていて本作も関わっている。

NYの出版社で強面の編集長として腕を振るっていた女性が、うっかりビザの更新を忘れて国外退去になる寸前に部下との偽装結婚を思いつく。部下役のライアン・レイノルズとちょうど一回り違うサンドラ・ブロックは、まさに適役だ。脚本がすばらしいので、最後まで楽しく見ることができる。

「そのプロポーズ、上司命令」とか「肉食系年上女性が、草食系年下男性をゲットする」という宣伝がされている。でも、実際の内容はちょっと違い、部下アンドリューの里帰りについていった女性上司がカルチャーショックを受けて生き方を見直すというものだ。きわめてオーソドックスなお話なのだが、エンディングクレジットまで使った表現がおしゃれで唸ってしまった。アンドリューの実家が、アラスカ州の東南部シトカという実在する沿岸地帯で裕福な家庭だというのも、サプライズになっている。

NYの出版社の編集長であるマーガレット・テイト(サンドラ・ブロック)は、その日の朝もテレビ出演を嫌がる作家を口説き落としてCM出演を承諾させた。一方彼女の部下でアンドリューは寝坊して、上司のコーヒーを買って時間ぎりぎりで出社する。鬼上司として全社員に恐れられているマーガレットは、会長に呼び出されてビザの期限切れで国外退去になると警告される。それを聞いた瞬間、偶然ドアを開けたアンドリューを婚約者に仕立て上げる。

ニューヨークから飛行機を乗り継いでいるので、アンカレッジかジュノーで小型機に乗り換えたのだと思う。シトカ市は、国立公園もある自然豊かな環境にある太平洋沿岸の小さな街だ。そこで、マーガレットはアンドリュー・パクストンの驚くべき正体を知ることになる。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 22:37Comments(0)TrackBack(29)2009年映画

2009年10月13日

カイジ 人生逆転ゲーム

福岡伸行原作の人気コミック「カイジ」シリーズを原作に、「ごくせん」などの演出をしていた佐藤東弥が監督して実写化された映画だ。わては全く原作を知らないが、大手消費者金融グループにお金を借りて多額の借金を作ってしまった人は多いだろう。また、社会の勝ち組と負け組という言葉も存在する今の日本社会のゆがみを象徴したような内容だ。一旦借金を作ってしまうと、その返済には気の遠くなる労力が必要になる。その恐ろしさをリアルな映像で描いており、主人公カイジ(藤原竜也)の熱演が光っている。日本的社会を反映する部分が多いので、この設定でシリーズ化も可能なできばえだ。

特に最初のエスポワール(フランス語で希望という意味)という豪華客船で繰り広げられる「ジャンケンカード」というゲームや、高さ200メートルの電流鉄骨渡り、その後のカイジと利根川(香川照之)とのEカードでの対決シーンが迫真に迫っている。これは、出演している俳優の演技力もあるし、舞台設定がすばらしい。ここまで念入りな撮影をすると、若干間延びした展開も余韻に変わる。

いまや大学を卒業しても就職に苦労する時代であり、正社員になることが簡単ではない。特に都会では、家賃が高いので貯金もできない若者が多いと思う。アルバイトで生活できる環境があるのだが、一旦カイジのように友人の借金の保証人になったら次の日から借金取りに追われることになる。また派遣労働者では、派遣切りという問題もある。さらに社会的弱者のことを考えてみると、ホームレスの方や刑務所の労賃の安さも思い出してしまった。

特に借金を棒引きにすると誘われて、エスポワールの豪華客船に乗せられた人たちは、全員が地下の強制収容施設に送られたと考えられる。地下で働かせる理由が、金融グループ「帝愛」の会長たちの核シェルターの建設だというのだ。この目的は、金持ちさえ生き延びればいいという考え方そのものだ。地下の収容施設で支払われる給料が極端に安く、生活用品の値段が異常に高いのは日本の刑務所のシステムと全く同じである。それと、電流鉄骨渡りを見物している金持ちが非常に悪趣味に見えた。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 23:42Comments(0)TrackBack(25)2009年映画

2009年10月12日

私の中のあなた   MY SISTER'S KEEPER

ジョンQ-最後の決断」でも医療問題を扱ったニック・カサヴェテス監督が、ジョディ・ピコーの小説「わたしのなかのあなた」を原作に映画化した作品だ。「きみに読む物語」も大変感動的な映画だったので、これも期待できる。白血病の姉を救うために着床前診断で意図的にこの世に生を受けた少女と、白血病の姉を救おうとする家族の葛藤を描いている。白血病は血液の癌と呼ばれている病気で、骨髄液の型HLAが合致しないと移植ができない。そこで、25%の確立で合致する兄弟姉妹の特性を利用して意図的にsavior sibling(救世主弟妹)が作り出されている。

その医療行為は日本では行われていないが、アメリカやイギリスなどではすでに現実になっている。2000年に最初のsavior siblingが誕生して、もうSFの世界ではなくなっている。わては映画を見ている最中そこまで知らなかったけど、帰宅後ちょっと検索して調べて知った。サラ・フィッツジェラルド(キャメロン・ディアス)とブライアン(ジェイソン・パトリック)の夫婦には、長男ジェシー(エヴァン・エリングリン)と長女ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)の二人の子供がいた。でも、ケイトが2歳のときに白血病であることがわかる。

そこで弁護士をしていたサラと消防士のブライアンは、医者から小声で受精卵診断でドナーとなる子供を作ることを提案される。何個かある受精卵の中から、HLAの合致するものを選び生まれたのがアナ(アビゲイル・プレスリン)だ。アナは出産直後臍帯血を提供して、幼いころから骨髄液移植などを強制的にやらされていた。サラは弁護士をやめてケイトの世話をして、サラの妹のケリー(ヘザー・ウォールクィースト)も同居していた。家族はケイトの病状に一喜一憂しながら、幸せに暮らしていた。

ケイトを助けることで家族が一つになっていると思い込んでいたのは、母親のサラが一番であった。そこで、11歳になったアナは一人で腕利きの弁護士キャンベル・アレグサンダー(アレック・ボルドウィン)の事務所に行き、自分がこれ以上姉のドナーにされないように裁判を起こす。母親はびっくりしてアナをしかりつけるが、父ブライアンは理解を示す。でも、この映画で不思議なのは、姉ケイトと妹アナの仲がそれほど悪くないことだ。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 21:08Comments(0)TrackBack(30)2009年映画

2009年10月11日

ワイルド・スピードMAX

2001年にシリーズ1作目が公開されて、「ワイルド・スピード」シリーズは4作目になった。ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターの1作目の登場キャストが、顔をそろえたのだ。全米では大ヒットして、相当儲かった。我々がこの映画に期待するのは、車の種類や改造方法にカーアクションなどでお話は重視しない。その期待に見事に答えてくれたが、とら地方で上映されているのは日本語吹き替え版だけだった。映画会社は何を考えているのだろう。

この映画を見に来るお客さんが、日本語吹き替え版を必要としているとは思えない。スピード感あふれる映像で、字幕がついていけないと考えたのだとしても棒読みの台詞には興ざめした。主役の二人はいいけど、脇役になればなるほど違和感が出てきた。まあ、そんなハンデがあっても、わてはこの映画を楽しんだ。映画の最後に、「この映画は閉鎖されたセットで撮影されたものです。決してこのような運転を真似しないでください。」とクレジットが出るのだ。いかにやりたい放題やっているか、わかるのだ。

FBI捜査官のブライアン(ポール・ウォーカー)の乗っている車は、1998年R34スカイラインGT-R(ブルー)と1967年シェルビー・ノヴァと最後のカンポス(ジョン・オーティス)を捕まえて逃走する2002年スバルWRXSTiをハッチバックみたいにしたやつだ。また、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)の車は、1970年シボレーSSシェベルと1987年ビュイックGNXグランドナショナル、1976年ダッチ・チャージャーなどだ。他には、フェニックスが緑のトリノでニトロを搭載している。他には、ポルシェ・ケイマンやプリマウス・ロードランナーなどもある。

まず、映画の冒頭のタンクローリーを襲撃してバックしながらタンクごと牽引フックを引っ掛けて盗むシーンが度肝を抜く。4連くらいのすごいタンクローリーでガソリンがたくさん入っている。それを一番後ろから順番に連結部分に液体窒素を吹きかけて、破壊して奪っていく。2台目まではうまくいくが、3台目で抵抗されて予告編でもある転がってくるタンクを潜り抜ける。絶対に不可能だと思うけど、できるのだからおもしろい。

そのほかにも、メキシコから純度高い麻薬をトランクに積めて車に1個づつ積んで国境を超える。もちろん、監視の隙を突いて行くのだが、GPSやハイテク機器を使って実にスタイリッシュだ。監視カメラの隙を突いたり、トンネルに入ったり見所満載だ。あ、それと運び屋のドライバーを選ぶストリートレースが、一般車両が走っている夜間に行われる。あんなことは絶対に不可能だと思うけど、できてしまうのだ。

ストーリーは突っ込みどころ満載でも、なぜかばかばかしさを自覚しているような確信犯的な意図を感じる。冗談みたいなお話であるが、笑いどころもたくさんあると思う。FBIのボスは、ちょっとおかしいと思うし、B級映画のお手本みたいだ。  

Posted by とらちゃん at 00:32Comments(0)TrackBack(19)2009年映画

2009年10月07日

アマデウス・ディレクターズカット

NHKBSで以前アカデミー賞特集として放送されたものを、録画したビデオテープで見た。実に180分3時間の大作ではあるが、全く退屈することはない。わてはこれを劇場で見る機会があったけど、なんとなく見逃した。1984年アカデミー賞10部門ノミネートで、8部門受賞した傑作だというのを知らなかった。自宅のテレビで見たけど、映画館で見るべきだった。当時の衣装や風俗、乗り物などを忠実に再現していて、オペラシーンの圧倒的なパフォーマンスは見るものの心を突き動かす。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(トム・ハリス)は小さい頃から音楽的才能があり神童と呼ばれ、4歳でコンチェルト・7歳でシンフォニー・12歳でオペラを作曲した。父レオポルド(ロイ・ドートリス)も音楽家だったが、自分のキャリアよりも息子の教師に徹した。ザルツブルグで生まれて子供の頃からヨーロッパ各地を演奏して回り、ローマ法王やマリア・テレジアや同じ年代のマリー・アントワネットの前でも演奏している。

ザルツブルグの大司教に仕えるがけんか別れして、ウィーンにやってくる。そして、神聖ローマ帝国の皇帝ヨーゼフ二世(ジェフリー・ジョーンズ)に仕えるが、自由奔放な言動とその斬新な作品のために徐々に受け入れられなくなる。一方、アントニオ・ザリエリ(F・マーレイ・エイブラハム)はイタリアから努力を重ねて宮廷作曲家の地位を手に入れて達成感を持っていた。でも、努力して出世したのに、モーツァルトの才能がとても自分とかけ離れているのを察知したので、尊敬や嫉妬が交じり合った複雑な感情を持つ。

映画はモーツァルトが死亡して32年目、年老いたザリエリが錯乱して首を少し切り精神病院に運ばれるシーンから始まる。病状が安定して、神父のフォーグラー(リチャード・フランク)にそれまでの懺悔を告白していく。自分がモーツァルトを殺したと叫ぶザリエリの話を聞いていく。努力した凡人と全霊をこめて芸術を生み出す天才は、天と地ほどの差があるのだと思い知らされる。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 17:13Comments(0)TrackBack(3)2009年映画

2009年10月06日

エーミールと探偵たち

NHKBSで昔放送されたものをビデオ録画しておいて、見た。2001年公開のドイツ製作、原作エーリッヒ・ケストナーの同名小説を映画化したものだ。「ふたりのロッテ」などで知られている原作者で、子供たちの世界を大変おもしろく描いている。本作の監督は、女性でフランツイスカ・ブッフだ。舞台を現在に置き換えているので、パソコンや携帯電話が登場していて興味深い。多少強引な展開もあるが、大人でもワクワクドキドキ感を味わえる内容になっている。

12歳の誕生日を迎えたエーミール(トビアス・レツラフ)は、父(カイ・シュラーダー)にカイトをプレゼントしてもらう。でも失業中の父はお金がなくて、映画には連れて行くことができない。失業手当てが入ってからにしてと頼まれる。学校に行くと、フンメル先生(ルドルフ・コヴァルスキー)の紹介で仕事が見つかるがその帰り道で牧草地に突っ込んで交通事故を起こす。車は全損で、スピードの出しすぎで三ヶ月の免停と入院することになる。

そこで困った父は、先生の妹でベルリンに住むフンメル牧師(マリア・シュラーダー)のところにエーミールをあずけることにする。免停になった手紙を父に渡せなかったエーミールは、ベルリンで偽造免許を1500マルクで入手しようとする。汽車の中で偶然いっしょになった吸血鬼のような風貌をしたグルントアイス(ユルゲン・フォーゲル)を知り合ったエーミールは、ベルリンに行けば偽造免許証が入手できるか聞いてしまう。

それを聞いてグルントアイスはエーミールに睡眠薬入りの飲み物を飲まれて、虎の子の1500マルクを取られてしまう。すぐにそれに気がついた彼は、電車を降りたグルントアイスを追跡する。すると、ある食堂に入り飲み食いを始める。窓からそれを見ていたエーミールは、メニューの皿から肉を失敬したところを食堂の娘ポニー(アンニャ・ゾマヴィラ)に捕まってしまう。でも、事情を話すと悪党をなんとかしようと子供たちだけの探偵団を集めてくれる。  続きを読む

Posted by とらちゃん at 11:26Comments(0)TrackBack(0)2009年映画

2009年10月01日

マーシャル博士の恐竜ランド

ヴィスコンティみたいなまじめな映画を見た後に、頭を空っぽにするには最適のコメディだ。「ジュラシック・パーク」を生んだ映画会社だけあって、恐竜を登場させればしっかりとVFXで表現できるのですばらしい。大人向けのギャグもあるので、これは字幕版で英語が理解できる大人がゲラゲラ笑いながら見る映画だと思う。とら地方では日本語吹き替え版しかないので仕方がないが、英語の表現を踏まえた日本語訳がされていてたいしたものだと思った。ウィル・フェレルだけでなく、すべての登場人物がお下劣なことを言っているので愉快だ。

TVキャスターにも馬鹿にされて、学会かれも相手にされず子供たちの理科教室の先生をしているリック・マーシャル博士(ウィル・ファレル)は、時空の隙間が現代にも存在すると信じ込んでいる。一応古生物学者なのに、タイムマシンみたいなものを作ることに熱中している。タキオン理論を確立して、博士は時間を移動できる装置を作ろうとする。そんな彼の理論を崇拝しているケンブリッジ出身の女性科学者ホリー・カントレル(アンナ・フリエル)が、研究室にやってくる。

ホリーがマーシャル博士の学説を信じるきっかけは、恐竜時代の化石にライターの跡を発見したからだった。二人は協力して、時空を旅する機械を完成させる。そして、荒野にやってきてみやげ物屋のウィル(ダニー・マクブライド)を案内役にして、作り物の洞窟にボートで入っていく。すると、突然水の流れが速くなり、どこかの世界に飛ばされてしまう。やってきたのは、砂漠と森と火山がある変な世界で、ティラノザウルスやプテラノドンだけでなく類人猿までいた。

類人猿のチャカ(ヨーマ・タッコン)を助けた三人は、動物園でサルの飼育をしたことがあるホリーを通訳にしてチャカを案内役にする。そこから、ティラノザウルスに追われたり、謎の生物に襲われたりしがら、元の世界に戻る方法を探る。全くばかばかしいお話でB級SF映画なのだけど、恐竜の映像はより進歩していてコメディとしてはA級だ。こういう映画を大まじめで作っている人がいると思うと、映画は楽しいと思う。  

Posted by とらちゃん at 22:06Comments(0)TrackBack(13)2009年映画