トゥルー・グリット

ジョン・ウェインの「勇気ある追跡」は、4対1の対決シーンだけ見た記憶がある。物語の内容もすべて忘れてしまったけど、父が西部劇を好きだったのでたぶん見たのだと思う。「オレゴン魂」を見た記憶がごちゃ混ぜになっているかもしれない。本作はジョン・ウェイン版のリメイクではなく、チャールズ・ポーティスの同名小説の再映画化となっている。監督・製作・脚本・編集は、コーエン兄弟だ。主演のジェフ・ブリッジスの存在感が抜群で、父の仇を取る14歳の少女を演じたヘイリー・スタインフェルドも頑張っている。

大の大人を相手に馬の取引の交渉をしたり、ベテラン保安官に仕事を依頼してしまう少女マティ・ロスが当時の西部では存在したかもしれない描き方がいい。鉄道が通っていれば女子供でも安心して旅ができるけど、馬だけで旅をするのはとても難しい。1880年代なので南北戦争も終わり、先住民は居留区に追いやられている。鉄道の終着駅でもあるフォート・スミスに14歳の少女が降り立つ。牧場を経営していた父を殺したチェイニー(ジョシュ・ブローリン)を追跡してくれる頼もしい大人を探していた。

最初に父の遺体を確認して、遺品を引き取る。その中から、大きな帽子とコルト・ラグーンというピストルを身につける。最初に父が連れていた馬たちを買った人物に会い、堂々を交渉する。さらに、馬小屋で飲んだくれていた保安官ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)をスカウトする。そして、道すがらレンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も仲間にする。ラビーフもチェイニーを追っていたので自然に合流した形になっている。

マティが最初に遭遇する難所は、急流の川を馬と渡るシーンだ。馬用のプールで練習して実際にヘイリーが乗って徐々に距離を伸ばして、スタントなしで撮影した。マティはその川渡りで二人の大人に認められて、旅の同行を許される。その後も旅は色々な事件が頻発する。その中でわてがふに落ちないと思ったのは、レンジャーのラビーフが別行動を取ったり合流するのが唐突なことだ。

チェイニーが悪党一味に合流して、マティたちは多くの相手を敵に回す。ここで冒頭でわてが記憶していた4対1の馬での撃ちあいシーンが出る。コグバーンはコルトシングルアクションArmyとコルトNavy1851リボルバーを両手に持ち、馬の手綱を口で加えて立ち向かう。ラビーフは、岡の上からSharps1874Carvaly corbineで援護する。ところが、マティは銃の反動で穴に落ちてガラガラヘビにかまれてしまう。マティは、コグバーンが馬を乗りつぶしながら医者へ見せてくれて命を取り留める。

マティはヘビにかまれた腕を失うが、母親と妹たちの牧場に戻る。そのガッツで25年間独身で通す。ひと段落したのか、マティはワイルド・ウエスト・ショーに出ているコグバーンを探し当てる。でも、彼は三年前に亡くなっていた。この後日談がマティという女性のトゥルー・グリットだ。



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