ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬

「Mr.ビーン」のローワン・アトキンソン主演で、英国諜報部員が活躍するパロディ映画だ。英国首相と中国首相が会談するというタイムリーな設定のもと、中国の首相暗殺を阻止するのが本筋になっている。モーターボート、高速車椅子、ヘリコプターにケーブルカーでのアクションと本格的スパイと同等の迫力がありながら、笑いがそこらじゅうにあって楽しい映画だった。主役を2枚目俳優に変更すればそのまま007として通用する。

モザンビークで大失敗したジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)は、チベットの僧院に修行で引きこもる。カンフーの技も上達して、男性の急所も蹴られても大丈夫なように鍛錬する。おもりをあそこにつけて、ずるずる引っ張る訓練をする。やっとその奥義も体得したころ、本国のM17から呼び出しを受ける。師匠(伊川東吾)がジョニーに飛行機のチケットを手配するのが手際いい。

ロンドンのM17本部にやってくると、なぜかビルの外観は東芝の建物になっている。局長のペガサス(ジリアン・アンダーソン)からは、「中国首相の暗殺を阻止せよ」と指令を受ける。昔からの同僚でサイモン(ドミニク・ウェスト)がいて、行動心理学者のケイト(ロザムンド・パイク)にアドバイスを受ける。新人スパイのタッカー(ダニエル・カルーヤ)を助手に、香港に飛ぶ。情報提供者のフィッシャーに会うが、掃除機をかけている老婆クリーナー(ピク・セン・リム)に襲撃されてしまう。なんとか手がかりとなる鍵の一部を入手するが、飛行機の中で奪われてしまう。

今回の秘密兵器は、ジョニーの声を感知して動き出すロールスロイスや高速走行が可能な車椅子だ。次にジョニーは、元KGBのカーレンコ(マーク・イヴァニルカ)とゴルフのマッチプレーをする。そこにも、掃除機の殺し屋クリーナーが登場する。ジョニーは裏切り者にはめられて、ボルテックスという暗殺組織の一員にされてしまう。タッカーは休職扱いになるが、アパートに押しかけて反撃に出る。

ロンドンからスイスの首脳会談の会場にロールスロイスで駆けつける。雪山の頂上にある建物に入るには、ロープウェイしかない。入れるはずもないけど、これが会場に侵入できる。さらに、ジョニーは中国の首相暗殺の実行役に仕立て上げられる。悪者は捕まえられているはずだけど、死亡する詳しい描写がない。あくまでも笑いとアクションだけで楽しい時間を過ごすことができた。ある意味、この映画は脚本がすばらしい。



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