アナザー Another

綾辻行人の同名原作小説を、吉澤健監督で映画化した学園ホラー映画だ。山崎賢人と橋本愛主演で、死の連鎖が止まらないのが怖い。田舎の中学校に東京から転校生がやってくる。その転校生が転入したクラスは、並んでいる机がクラスの人数よりも多いという変な点があった。気胸の発作で亡き母と出合った夢を見た主人公は、一人の不思議な少女に出会う。その少女はクラスの中でいないものとされて、クラスの誰からも呼ばれない存在だった。その不思議な少女を橋本愛が演じている。彼女のセリフ回しに違和感を感じない方は、この映画がおもしろいだろう。たっぷりと怖い体験ができる。

でも、わてにはセリフの棒読みが気になって仕方がなかった。そして、肝心の物語の展開も語り口が同じテンポで盛り上がらない。1998年というので、まだ携帯電話が古い形式で折りたたみ式ではない。アンテナを伸ばす形だ。そして、ウォークマンはまだテープ形式だ。4月から転校するはずだったけど、榊原恒一(山崎賢人)は気胸の発作で入院していたので数週間遅れて山の中の学校に来る。

病院に入院中、片目に眼帯をした少女(橋本愛)に出会うが、地下の霊安室に入っていく。退院して登校すると、一番後ろの席にその眼帯の少女が座っていた。あれは誰かとクラスの同級生に聞くが、誰も答えてくれない。運動場にいても彼女を見ることができるのは、榊原だけだった。なぜ、クラスの誰も彼女のことを知らないのか突き止めようとすると、一人からあの子のことを詮索するのはやめろと警告される。

全くわけのわからない榊原は、しつこく追いかけて少女に話しかける。すると、名前は見崎鳴(みさきめい)だという。彼女は幽霊でもなんでもなく、クラスの決め事でいない人間として一年間過ごすことになっていると説明する。その理由は、20数年前にクラスで亡くなった生徒がいたけど、クラスメイトは人形を置いて亡くなった生徒をいるものとして扱った。でも、卒業の際に記念撮影をするのに人形を無視したので、その3年3組では謎の死が続発する年が出現する。

それを防ぐために、20年以上3年3組では一人いないものとして過ごす決まりができていた。でも、転校生にはそんなことを知るよしもなく、その死の連鎖を断ち切ろうとする。20数年前に3年3組の担任だった図書館司書の千曳辰治(袴田吉彦)や、榊原の叔母で副担任の三神怜子(加藤あい)など大人も登場するけど、基本的に中学生の物語として進んでいく。伏せんはしっかりと配置されていたのだろうけど、わてには予想外の結末だった。ということは、かなり怖かったのか。



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