高倉健、プロフェッショナル仕事の流儀

NHK総合で、「高倉健、プロフェッショナル仕事の流儀」を見た。20年間ウエストが変わらない。ベストの体重は67kgで、70kgを超えないようにしている。本番は1回しか撮らない。演技は、生き方そのものだと語る。役の心情に成り切らないと演じることができない。

色々な役をやることで、人生勉強を続けているという。本を読んで知恵をつけることも続けているという。そんな向上心が全く衰えない高倉健という俳優は、まさに存在感が誰よりも勝っている。

決して天狗にならないで、先輩俳優大滝秀治の「いままでに出た漁でも一番の天気のよさだった」というセリフに感動した。平戸の港の斜面にあるお墓には、毎日花が飾られている。猟師町では、明日の命がわからないという厳しい生活を続けてきた。その町の生活を理解した上での大滝のセリフに、素直に感動する。

笠智衆が、晩年撮影現場で歩いてむかっていると東宝のスタッフが背中を押そうとした。でも笠は、「押さないでください。時間に間に合うように歩いていますから。」と断った。おぼつかない足取りでも誇りを失わない態度が、高倉を感動させた。

80歳を超えてもまだ衰えない向上心。こんな俳優はなかなかいない。

一年間に何本も映画を撮影していた若いころ、役になりきれないもどかしさを感じていた。劇場に足を運んでみると、入りきれないお客さんが通路に座ってスクリーンを熱心にみていた。自分が満足できない演技の部分でもお客さんは、喜んでいた。それを見た高倉健は、所属していた映画会社をやめて独立する。

そして、自分が納得した脚本の映画にだけ出演するようになる。そのときから、彼のほんとうの俳優人生が始まったのだろう。

一度映画を撮り終えると、5年間くらい撮影現場に入らない高倉健。次の作品は、あるのだろうか。



同じカテゴリー(テレビ)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
高倉健、プロフェッショナル仕事の流儀
    コメント(0)