永遠の0

永遠の0永遠の0公式サイトの右上にある赤で囲んだ部分からオリジナルポスターができる


百田尚樹原作の同名小説を、「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が映画化した。現代の青年が太平洋戦争で戦死した実の祖父のゼロ戦の操縦士だった生き様を探っていく内容になっている。零式戦闘機は開戦当初は圧倒的機動力で空中戦を優位に進めるが、産業力にまさる米軍の物量作戦に追い込まれていく。絶対に生きて帰ると妻子に言い残して戦いに出て行った祖父は、死んでも帰ってきた。臆病者と罵られても明日の日本を心配し死んでいった祖父は未来へ向かう日本人に大きなメッセージを残してくれた。戦争映画として邦画史上に残る傑作だ。

佐伯健太郎(三浦春馬)は祖母(井上真央)の葬式で、思いがけない事実を知る。祖母が賢一郎(夏八木勲)と知り合う前に、他の男性との間に生まれたのが現在の母(風吹ジュン)だというのだ。司法試験浪人の健太郎は、姉の慶子(吹石一恵)といっしょにその血がつながった男性の調査を始める。実の祖父の実名は宮部久蔵(岡田准一)といい、零式戦闘機の操縦士で特攻で亡くなったことがわかる。さっそく二人は戦友を訪ねて、祖父のことを聞いて回る。でも、誰もが宮部久蔵は海軍で一番の臆病者だったと同じことを言う。

何人も聞いていくと、井崎(橋爪功)という末期がんの男性に出会う。その井崎は戦時中に宮部の部下だったという。井崎(濱田岳)は宮部が確かに臆病だったけど、ゼロ戦の操縦に関しては天才的な腕の持ち主で戦闘に出ても無傷で帰ってきたという。井崎は「命を粗末にするな、なんとしても生きて本国に帰るように努力しろ」と宮部に教えられたという。単なる臆病者ではなくて、背面飛行でも急旋回でも難なくできるようにトレーニングを欠かさなかったという。そんなことを言ったのは、井崎が初めてだった。井崎は撃墜されたけど、海を何時間も泳いで生還したのだ。

ラバウル航空隊に所属していた景浦(田中泯)には2回話を聞くことができた。最初は詳しく話を聞けないけど、2回目は詳細に聞くことができる。ラバウル航空隊にはゼロ戦の操縦の精鋭が集まっていた。その中でも、景浦は宮部をライバル視していた。模擬戦闘訓練を申し出るが簡単に断られたので、実戦で対決を挑む。その結果は景浦の完敗だったのだ。戦局が悪化すると、ゼロ戦に片道の燃料だけを積んで特攻作戦が実行される。宮部と景浦は、特攻作戦に駆り出される若い操縦士を訓練したり護衛する立場になる。特攻作戦の実態は、敵艦に近づくこともできず海の藻屑と散っていくのだった。

特攻基地の責任者も軍上層部も特攻作戦が相手に被害も与えられないなどとは、思いもしないことだろう。なんという戦争の無意味さだろう、悲しさだろう。教え子たちを無駄死に追いやるうちに宮部は精神的に追い詰められていく。そして、自分も志願するしかないと思うのだ。絶望の縁に立たされても、妻子のことを忘れなかった彼は大石(染谷将太)と飛行機を交換する。自分の機体が目的地まで飛べないのを察知して、大石に自分の代わりを頼んだのだ。身代わりになったのが健太郎の現在の祖父だ。このような例はどこでもあったという。サザンオールスターズの「蛍」を聞きながら、涙が止まらなかった。

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この記事へのコメント
こんばんは〜。
同じ名前だったので、ついやって来てしまいました。
TBが反映されないので、URLを残しますね。

http://www.rezavoircats.com/2014/01/15497
Posted by とらねこ at 2014年01月28日 19:23
とらねこさん、こんばんは。
コメントありがとう。
こちらからTB送っておきました。
ゴロゴロ。
Posted by とらちゃんとらちゃん at 2014年01月28日 22:22
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