ホビット 竜に奪われた王国

映画館で見てからなかなかレビューを書けなかった。あまりにも壮大な物語でどのようにまとめたらいいかわからなかった。時間をおいて、やっとわかってきた。『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のピーター・ジャクソン監督が、その前日譚を三部作にしている。この作品は2番目に当たる。J・R・R・トールキン原作だ。闇がつつむ森で巨大な蜘蛛に捕まってエルフに助けられるけど投獄される。激流を樽で下りながら、怪物オークと戦う。身勝手な人間に捕まりそうになるけど、世界を闇で支配している竜スマウグとの戦いに挑む。長い上映時間が退屈しない濃密な物語だった。

この世界ではどの種族も優勢ではない。人間もこの世界の一部でしかない。ビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)はホビット族だ。背が低くて小回りがきく。ドワーフは勇敢な種族で、トーリン・オーケンシールド(リチャード・アーミティッジ)を中心に竜に奪われた王国を取り戻すことが旅の目的だ。魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)は、旅の先導役という役割を担っている。エルフは暗い森の中で、自分たちの領域を持っている。竜スマウグは、オークたちを使って邪魔者を除くように指示している。

竜が陣取っているはなれ山に向かうには、暗闇に覆われた森を通るしかない。何が出てくるかわからない恐怖がある。案の定迷子になり、巨大な蜘蛛に捕まってしまう。でも、ホビットの小回りの効く脱出で逃げ出すけど、エルフたちに捕まる。オーランド・ブルーム演じるレゴラスが弓の名手として活躍する。エルフの王国にずっと滞在していると、怪物オークたちが追ってくるので脱獄する。川を樽の中に入って下っていく様子は、まさにジェットすコーターに乗っているみたいだった。

湖のほとりにある人間の街に到着する。人間はホビットやドワーフよりも背が高いけど、精神的に弱い部分がある。事なかれ主義で保身ばかり考えている。ガンダルフと約束した時間があるので、竜のいる山へ急がないといけない。なんとか人間の協力者を見つけて、山にたどり着く。その山はパズルを解くような謎だらけで、なかなか先に進めない。そこら辺から観客もいっしょに旅をしている雰囲気を味わえる。

最新の特殊効果を使ったベネディクト・カンバーバッチの鋭い目つきそのままに、大きな竜が大画面いっぱいに動きまわる。その山は製鉄工場だったので、竜の口から出る炎で鉄鋼炉を動かす工夫がうまいと思った。竜が簡単に死なないので、次作が非常に楽しみになった。人間の街がどうなるのか、竜を退治することはできるか、見るしかないのだ。

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