劇場版零~ゼロ~

大ヒットホラーゲームを原案に、大塚英志が小説にしたものを原作に安里麻里監督が映画化した。寄宿制女学園を舞台にしたホラー映画で、女子高校生が次々といなくなる展開だ。なぜ女学生が失踪するのか途中まで原因不明で、なかなか怖い感じがあった。ところが、物語が終盤に差し掛かると種明かしが行われていくと恐怖感が失われてしまう。ホラー映画の手法としては種明かしをしないで、怖いまま終わって欲しかった。

キリスト教系の寄宿制女学園、女学生は全員が校舎に隣接した寮で生活している。人里離れた山の中にあり、隔離された環境だ。優等生で学園のマドンナ・アヤ(中条あゆみ)が自室にこもって出てこなくなる。同時に学園の女学生が謎の失踪をする。それが連続したので、生徒に動揺が広がる。「私の呪いを解いて」とアヤに似た女性から話しかけられていた。また、午前0時にあこがれの人の写真にキスをすると思いを遂げることができるという噂も広がる。

アヤの友人ミチ(森川遥)は、アヤの部屋の扉を叩いて出てきてと呼びかける。でもすぐに反応がなく、ある日の授業中に本物のアヤから呼び出される。そして、謎の失踪事件の真相を解明してほしいと頼まれる。二人は手と手をロープで結び、同じベッドで寝る。夜中になって、アヤは何者かに導かれるように歩き始めたので、ミチがあとをついていく。

4名の女学生が行方不明になって、アヤとミチが真相解明に乗り出す当たりまではなかなかの恐怖を味あうことができた。でも、教師の麻生真由美(中村ゆり)と弟の崇(朝香航大)が関わってくると、この人達が犯人なのかと感づいてしまう。学園長(美保純)も、「あれはもう終わったはず」とひとりごとを言う。それも、なんだか種明かしみたいで興ざめだった。

またメリーさん(中越典子)が元写真館に連れてくると、だんだんと筋書きがわかってしまう。メリーさんの弟が使っている二眼レフカメラも、現実と空想の境界線みたいな役目を持っているとわかってしまう。女性同士の恋は許されなかったから、学園で心中事件が起きていたと説明される。アヤの双子の姉を殺した犯人は、解明されないのだろうか。学園長はそのまま安泰なのだろうか。種明かしをしないで、終わった方が怖い映画になっていたのに残念だ。

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