アリータ:バトル・エンジェル

やっと映画を見る気分になれたので劇場に足を運んだ。木城ゆきとのコミック「銃夢」を原作に、ジェームズ・キャメロンが脚本・製作を、ロバート・ロドリゲスが監督した作品だ。新しいタイプのSFアクション大作の誕生である。「アバター」ほどの衝撃ではないけど、富裕層が暮らす天上都市と庶民が暮らす地上との格差を中心にしてサイボーグの少女の活躍を描いている。最初から強い少女は、徐々に人間的な感情を身に着けていく。それは悲劇を生むけど、続編が期待できる終わり方だったのがいい。

富裕層が暮らす天空都市「ザレム」と、その廃棄物でできたアイアンシティに世界は二分されている。でも、どちらで暮らすのが幸せかというとどっちもどっちという感じがした。地上で貧しくても派手な生活をしなければ、それなりに幸せではないのか。天空都市では異端は嫌われるらしく、病気にもなれないように思った。つまり、上の廃棄物は下に落ちてくるわけで循環型の社会ではない。それよりも、下にいて町はずれで暮らした方がよさそうに感じた。

実際問題、少し町から離れたら豊かな自然が残っていた。でも、そこでは人間が暮らせないシステムになっているのだろう。だから、下にいる人々はバトルゲームに熱中してその日暮らしをしているようだ。上から落とされたサイバー医師のイド(クリストフ・ヴァルツ)は、頭部だけのサイボーグを拾う。持ち帰って機械の体をつけてやると、目を覚ます。亡くなった子供の名前アリータ(ローサ・サラザール)と名付け、大切に育てる。でも、アリータはすぐに自分が優れた運動能力を持っていると気がつく。

アリータは人間の青年ヒューゴ(キーアン・ジョンソン)と仲良くなり、町を案内してもらう。バトルゲームの開催者ベクター(マハーシャラ・アリ)が、アイアンシティの支配者のようだ。その秘書みたいな存在で、イドの元妻チレン(ジェニファー・コネリー)がいる。ベクターは治安ロボットの支配者でもある。アリータは記憶喪失なのだが、戦いに遭遇すると記憶を取り戻す。アリータは300年前の大戦争以前に存在した最強のサイボーグだったらしい。

そして、敵はザレムの支配者というところだろう。まず、今作では下界にいるザレムの手先との戦いをするというあらすじだと思う。すごいのは、素手で金属製のサイボーグを破壊してしまうところだ。気を使う武道を習得しているという。まあ、北斗の拳みたいな感じだろうか。下界にいる人間は上の世界に行くことと夢見ている者が多いけど、それが幻想であるとは気が付かない。そこまでの悟りを得ている人間はいないみたいだった。まだ、続編の可能性は充分になると思うけどどうなるでしょうね。

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