屍人荘の殺人

なんでも国内のミステリーランキングを総なめにした今村昌弘の同名小説の映画化だ。密室殺人事件の推理モノだと思ったらなんととんでもない内容だった。原作がどうなっているのか知らないけど、ゾンビという仕掛けとペンション内での殺人事件が無理やりくっつけた感じがした。でも、コメディとしてみると、実によく出来ているのだ。パフュームの主題歌から考えると、やっぱりミステリーっぽいコメディだろう。まじめになって見る映画ではない。

神紅学園のミステリーサークルのメンバーは、自称ホームズの明智恭介(中村倫也)とミステリー小説オタクの葉村(神木隆之介)だ。葉村は全く推理が当たらないというジンクスを持っている。ある日、女子学生の剣崎ヒルコ(浜辺美波)からロックフェス研究会の合宿に誘われる。事件が起こりそうとだという誘い文句で一人の女子と二人の男子がやってくる。

ロックフェスが行われている近くのペンションで研究会のメンバーは合宿するのだけど、実態はOBがオーナーで女遊びをするという目的のものだ。そして、去年には一人の女子学生が失踪したという事件が起きている。早くも不吉な予兆がある。とそこへ、大量の注射器を持った集団がロックフェスの会場に入っていき、なんらかの病原体を拡散していく。


フェスが山場になったところで、群衆がゾンビと化して襲ってくる。ペンションに逃げ込んだメンバーは籠城することになるけど、その中でも殺人事件が起きる。明智は途中退場して、葉村と剣崎が謎解きに乗り出す。また、ゾンビは屋敷の周辺を取り囲んでおり、バリケードをしっかりと固めないといけない。バイオハザードほどのアクションはないし、なんだか危機もゆっくりとやってくる。そして、事件を起こしている犯人も殺人鬼というほどではない。

どこか抜けている葉村が面白いし、剣崎も普通の女子という感じだ。難事件を次々と解決しているふうには思えないけど、なんとかなるので安心である。可もなく不可もなくという出来だ。

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