エヴァンゲリヲン新劇場版・破

エヴァンゲリヲン新劇場版・序TV版」を見たばかりだったので、さっそく今日第2弾の「エヴァンゲリヲン新劇場版・破」を見に行った。THXを使った音響と非常にダイナミックなアニメーションは、驚異的だ。されにわてが感心したのは、ストーリー展開の見事さだ。特に父親碇ゲンドウとシンジの確執は、スターウォーズシリーズのそれを思い起こさせる。庵野秀明が、総監督・企画・原作・脚本をしっかりと具現化したことがわかる。

新しいエヴァとそれを操縦する少女が、登場する。北極施設に第3使徒が襲来して、真希波・マリ・イラストリアスが搭乗したエヴァ仮設5号機が戦う。しかし、大きなダメージを負う。一作目でエヴァ初号機には碇シンジが搭乗し、エヴァ零号機には綾波レイが搭乗している。この設定は変わっていないが、修理中ですぐに発進できない。

そんなところに、東京を第7使徒が襲来するが、アメリカから派遣された式波・アスカ・ラングレーの搭乗するエヴァ2号機によって撃破される。アスカはシンジの親の七光りやレイのえこひいきとは違うと、自己主張が強い。このあたりは、アメリカ的な考えで興味深い。

シンジは司令官である葛城ミサトと同居しているが、アスカも共同生活に加わる。シンジ、アスカ、レイは中学生で、同じ学校の生徒という設定だ。学園生活や思春期の男女の淡い恋心、羞恥心などもユーモラスに描かれている。ちょっと肩の力が抜けたシーンが、次の戦闘シーンとのうまい対比になっている。

ネルフ本部に宇宙から隕石状態の第8使徒が、接近してくる。ミサイルや対空砲で進路を変えようとするが、あまりにも巨大で不可能であった。そこで、零号機(シンジ)・初号機(レイ)・2号機(アスカ)のチームで阻止するように命令が出る。そこで、アスカが自分だけでできると言い張る。でも結局、一人では全く歯が立たないで三人の協力で阻止する。

その次に、第9、第10の使途がやってくる。その過程で、シンジは父親のやり方についていけなくなり、ネルフから抜けてしまう。最後には戻ってくるのだが、そこまでのお話が冷酷非道な設定だ。子供では、到底理解できない事態が起きてしまう。そして、最後のシンジの勇気と驚異的な戦いぶりは、映画のクライマックスにふさわしい。バックグランドで流される音楽も、効果的だ。

さて、わてはVoice only(ヴォイス・オンリー)で開かれている秘密組織の企みについて考察してみた。シンジの父親のゲンドウは、間違いなくすべてを知っている。どうも、新しい人類の誕生を目指している気配がある。とするならば、使徒と称する怪物たちは進化した人類の誕生のための使いではないだろうか。

もっと突っ込んで書くと、少年少女を汎用ヒト型決戦兵器に乗せて使徒と戦わせ、新しい素質を持った人類へ進化させる。その壮大な実験を地球規模で行い、人類すべてを救おうとしている。こんなことを書いているサイトはないと思うけど、案外当たりかもしれない。

なお、エンディングクレジットが終わった後で、次回作の予告があるので席を立ってはいけない。ゴロゴロ。



同じカテゴリー(2009年映画)の記事
空気人形
空気人形(2009-12-27 15:52)

アバター、字幕版3D
アバター、字幕版3D(2009-12-24 21:23)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
エヴァンゲリヲン新劇場版・破
    コメント(0)