トロン・レガシー 3D日本語吹き替え版

とらちゃん

2010年12月17日 23:14

まさか、ここまで異次元の世界を見せ付けられるとは思わなかった。1982年の「トロン」は全く知らないし、続編という言い方は違うだろう。ソーシャルネットワークが話題になっているけど、「アバター」や「マトリックス」以来の衝撃度だった。現実でないプログラムだけの世界の完成度がすばらしくて、ただ圧倒されるだけだった。ストーリーはいわゆる父親を踏み越えて大人になるスタンダードなものだけど、3Dで描かれた世界に引き込まれそうになった。

デジタル業界の巨大企業エンコム社のCEOであるケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)は、7歳の息子サムを残して失踪する。コンピューターの中にすばらしい世界を作ったという謎の言葉を残して、全くの手がかりもなく消えてしまう。20年後エンコム社は筆頭株主のサム(ギャレット・ヘドランド)の手を離れて、基本ソフトの有料化で莫大な利益を追求しようとする。ドゥカティのバイクに乗ってやってきたサムは、取締役会の妨害をして帰宅する。

そこに父の元同僚だったアラン・ブラッドリー(ブルース・ボックスライトナー)が来て、父からポケベルに連絡が来たという。それは、閉鎖されたゲームセンターからの連絡だった。まさかと思いながら、そこに向かったサムは、その地下に秘密の端末を見つける。サムはいきなり異次元の世界に入り込み、何者かに連行されて変なスーツを身につけさせられる。そして、命を掛けたゲームに強制的に参加させられる。
サムがその世界の創造主ケヴィンの息子だとわかると、父親そっくりのクルーという人物と面会させられる。そのクルーは、「私はお前の父だがそうではない部分がある」とわけのわからないことを言う。そして、サムをほんとうに抹殺しようと自らライト・サイクル(二輪車)のゲームに参加する。サムは窮地に陥るが、クオラ(オリヴィア・ワイルド)という女性に助けられる。そして、年老いたほんとうの父に会う。

父が言うには、この世界はコンピューターの中の世界である。クルーという人物が自分がこの世界を完璧にするために、分身として作った。でも、分身が自ら考えて行動するようになって、反対に軟禁されてしまったと説明される。背中につけたディスクがその人物の記憶を記録して、バトンから二輪車や武器や四輪車が生まれる世界観がすごい。

特に二輪車でのバトルは、ほんとうに3D映像ならではの迫力があった。まるで自分がその世界にいるような錯覚を覚えて、キャスター(マイケル・シーン)が経営するクラブに住みたくなってしまう。あの甘い誘惑は、恐ろしいほどの引力を持っている。ラストでサムがドゥカティを運転するシーンがあるけど、どっちが現実なのかわからなくなった。


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