パジャマで玄関に

グースカグースカ寝ていたら、11時に近い時間になった。おかんは外で誰かと話をしていて、わては寝ぼけていた。すると、玄関から「ごめんください」と声がする。

わてはパジャマのまま玄関に出て行った。ガラガラと戸を開けると、保険屋のおばちゃんが立っていた。わてよりも年下だけど、ずっと大人に見えた。「この間ハンコを押してもらったけど、契約の印鑑と違っていました。この横に押し直してください」と、言われた。

わては、それを黙って聞いていて「はい、わかりました」と寝ぼけた顔で答えた。はて、どんな印鑑だったか全然わからない。困ったな。「また来ます」とおばちゃんは言って、戸を閉めた。やれやれ、ボケた顔とパジャマ姿を見られた。いまさら、格好つけてもダメだな。ゴロゴロ。



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