釜石の奇跡  いのちを守る特別授業

あみちゃんは、いつも引っ込み思案で自分のことを主張できない。あみちゃんが泣きながら祖父祖母に逃げようと引き連れて家の外に出た。父と母が間に合ったが、母は家の中のインコの世話に残った。母は家族からのメールを2回受けて避難した。高台に母が来て、その後津波が来た。自宅は2階まで達した。

サンドウィッチマンの二人は、現地のスタッフに薦められて避難した。彼らのいた場所には8メートルの津波が達した。

群馬大学災害アドバイザーの片田敏考教授は、釜石の小学校の防災教育を行った。釜石小学校では年1回避難訓練をしていた。子供達は3つの原則をわかっていた。想定にとらわれるな。ハザードマップを見ると、浸水想定が描いてある。自分の家はセーフだと思うと安心する。今回亡くなった人たちが住んでいたのは、安全だと想定されていた地域が大部分だった。ハザードマップから受け取る情報は、都合の悪い情報を信じない傾向がある。危険地帯外の人は危険だと記憶したないという。

仲良しグループの子供達は海のすぐ近くで遊んでいた。今晩のおかずを釣って帰ると楽しみにしていた子供達は、津波が来るかもしれないから逃げようと逃げ出す。大人たちが逃げていた釜石ビルに最初逃げる。さっきの地震は異常だと言い出した子供がいた。子供達は避難道路に向かうことにした。海の水が引いていくのを見た子供が、市営避難ビルでは危ないと思ったという。避難場所を変える判断をした子供達はそれぞれ違う判断をした。いざというときには大人を頼りにしろと言われていた。でも、大人たちは避難する様子がなかった。だから子供達は避難道路に向かった。

自宅に残った二人の兄弟もいた。自宅が鉄筋だから大丈夫だと思っていた兄弟は、大津波警報を聞いて外に出ようとした。50cmの津波でも流れてしまうことを勉強していた兄は、屋上に逃げる。逃げ遅れた兄弟は、ぎりぎりで助かった。2番目の原則は最善を尽くせだ。日ごろからどういうことをすればいいか勉強していた。

子供達が作った防災マップを見ると、実際に歩いて危険な場所をメモしていた。それがよかった。

3番目は「まっさきに逃げろ」だ。非常ベルが鳴った瞬間、何か判断しようとするのが大人だ。子供は先入観なく逃げることができる。非常ベルが鳴ったら、「人間は自分の命が危ないと思いたくない」と言う。非常ベルと何か他の情報があると、みんな逃げ出す。でもそれが遅れる原因になる。教室で非常ベルが鳴ったら、先生の言うことを聞こうとするので逃げない。

釜石東中学校の生徒は、校舎の3階ではなくて高台に逃げた。隣の小学校では先生たちは校舎の3階に逃げればいいと考えていた。でも、隣の中学校の生徒が逃げていたので校舎から離れた。

問題は災害弱者とよばれる方々だ。

釜石のある親子はどうしたのか。ある兄弟は、宿題を忘れたりゲームに夢中になったりして親から怒られてばかりだった。兄は友人の家でゲームをしにいった。弟は自宅でゲームをしていた。弟は家具が倒れた家から出ようとした。「自分の身は自分で守れ」と言われていたので、バラバラに逃げろと言い伝えがあった。母はすぐに出た。弟も一人で出た。避難場所で兄弟と母は合流した。家族が少し離れた場所にいるケースではいっしょに逃げることが難しい。だから、常に話し合っておくべきだという。

子供は自分で判断するのができるのか不安もある。「津波でんでんこ」という言葉は、「津波が来たら家族バラバラで逃げろ」という意味だ。家族は信頼しあい、自分で判断できるようになれという深い意味がある。家族で話し合っておくべきなのだ。

日本の社会は、人に逃げろと言われないと自分で逃げない社会になっている。社会の責任にしないで自分で判断しよう。つらいことがあったけど、釜石の子供達は大震災のことを忘れたくないと語る。釜石小学校では、新入生に上級生が伝えている。



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