蜘蛛の巣を払う女  THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB

スティーグ・ラーソンの「ミレミアム」三部作、その続編として新しい著者を迎えて製作された第4弾となる作品だ。ハリウッド版のスタッフが映画化した。リスベット・サランデルにはクレア・フォイ、ミカエル・ブルムクヴィストにはスヴェリル・グドナソンが演じている。ルーニー・マーラとダニエル・クレイグほどの強烈な個性はないけど、それなりに冬のストックホルムのダークな雰囲気を出している。物語の内容も重厚でかなり深刻だ。

パンク少女でハッキングのエキスパートのリスベットは、子供の時に別れた双子の姉妹がいた。もはや巡り合うことはないと思っていた二人がまさかの因縁で再会する。それは物語の後半だ。冒頭では、DVで妻を痛めつけている夫を成敗しに謎の女性が出現する。そして、財産を分けるから口座番号を聞き出して妻子を逃がす。その謎の女性がリスベット・サランデルだった。今では悪者退治のヒロインとして有名になっていた。

そんなリスベットのところに、人工知能(AI)の専門家フランス・バルデル博士(スティーブン・マーチャント)があるプログラムをNSA(国家安全保障局)から取り戻してほしいと依頼が来る。NSAのファイアーウォールを盗み出すとは、なんと大胆なことを頼むものだ。博士はマークされているので、リスベットなら可能だと思ったのだろう。さっそくリスベットは世界中のサーバーを経由して、そのプログラムをダウンロードする。でも、その直後の何者かが襲撃してきて、パソコンごと盗まれて自宅を爆破される。

その一味は警察よりも攻撃力があり動きも早い。バルデル博士と息子のアウグスト(クリストファー・コルベル)を救出すると、そのプログラムが核攻撃の一斉攻撃も可能だということがわかる。でも、パスワードがわからない。そこで、一味は息子を誘拐する。それをリスベットが追いかけて救い出す。その最中に、悪者一味の親分が実の妹カミラ(シルヴィア・フークス)だとわかるのだ。そして、NSAのエド(レイキース・スタンフィールド)も追いかけてくる。

姉妹と父の葛藤、博士と息子の悲しい別れ、リスベットと記者のミカエル(スヴェリル・グドナソン)の関係、それにNSAから来たエドが警察に捕まってしまい帰国させられそうになる。警察はリスベットが騒動の犯人だと思って追跡する。その際に、ランボルギーニやドゥカティ・モンスターを使って逃げる。特に凍った川をバイクで渡るシーンは興奮した。

デヴィッド・フィンチャー監督のように長編にはなっていないけど、リスベットが主役になったよくまとまったサスペンス・アクションになっていた。星4個。

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