病の起源、うつ病

700万年前アフリカで誕生した人類には、進化の過程でうつ病の起源が生まれていた。ドイツでは脳の一番底の部分に電極を流すことで治療する方法が実施されている。魚や猿でもうつ病の症状が出ることがあるという。しかし、うつ病と全く縁がない人たちもいる。その人たちの生活パターンを真似る治療方法もできてきた。

うつ病の起源を探る旅に出る。うつ病の患者数は年間100万人くらいいる。2週間くらい気分が落ち込む状態が続くとうつ状態だという。42歳の東京都の男性は、治療を続けている。薬を飲んでも体の重みが取れないという。IT関連の会社で営業をしていたら、大きなプロジェクトをまかされてプレッシャーを感じて会社を辞めることになった。脳の一部に萎縮している部分が見つかった。その原因は扁桃体だ。その扁桃体の活動が強くなると、恐怖や不安を感じるという。うつ病になると強く活動する扁桃体は、生物の進化と関係している。

魚が誕生した数億年前に脊椎動物がうまれた。節足動物だけの世界から脊椎動物が誕生した。危険があると扁桃体が反応してホルモンが体中に行き渡る。緊張状態が去るとホルモンが薄まって正常に戻る。ゼブラフィッシュと天敵といっしょに生活をさせる実験をすると、うつ状態の魚を作為的に作ることができる。ストレスホルモンが増えて消えなくなると、うつ病が起きてしまう。神経細胞の活性物質が少なくなり、意欲や行動の低下が起きる。

天敵から身を守るためのメカニズムがうつ病を引き起こしていた。魚は5億2千万年前、爬虫類は3億2千年前、哺乳類は2億2千万年前に誕生した。哺乳類が進化する過程でほかの要因が発生していた。チンパンジーの施設で、ネグラというメスのうつ病のチンパンジーがいる。NYの施設にいる。集団で生活していると生存に有利なのだ。ネグラは感染症の疑いがあったので、1年半単独で生活していた。そのためにうつ病になったと考えられている。人間の都合で孤立させられてうつ病になってしまった。

孤独がストレスになるのは役者も同じであるという。370万年前にアウストラロピテクスが誕生した。アフリカのサバンナで暮らしていた。そこは猛獣が生活する厳しい環境だ。アフリカの原住民も恐怖の体験を覚えておいて、学習して生き延びている。恐怖の体験は扁桃体と海馬が相互に関係している。記憶の多くは海馬に蓄積されるがどんどん忘れられる。でも扁桃体が反応するような恐怖を感じると、ずっと覚えているという。

190万年前の人類にはブローカ野という脳の部分が生まれて、言葉を使えるようになった。他人から聞いた怖い記憶が人から聞いたことを、扁桃体を働かせることができるようになった。言葉の暴力が恐怖を与えるようになったのだ。高度に発達した社会はうつ病を発生させる要因を増やしてきた。

アフリカの原住民にうつ病の度合いの検査をしてみた。将来への希望は、「朝起きて目が覚めるとそれだけで幸せだ」と答える。ペシンシルバニア大学の研究者は、原住民たちが採れた食料を平等に配るのがストレスのない生活だという。獲物を独り占めする人間はいないという。獲物を仕留めるには集団の結束が必要だった。集団の結束のためには、獲物を平等に分けることで生まれていた。

自分が得をする場合と損をする場合に扁桃体が反応して、平等にお金を分けると扁桃体が反応しない。互いを敬い助け合うことで、ストレスを感じないのだという。平等というものが扁桃体を静かにさせることができていた。

でも平等の精神があっても権力の誕生で変わってくる。農業の誕生で富の分配が行われるようになったメソポタミア文明から、うつ病の原因が生まれてしまう。社会には争いが生まれて、競争が激しくなる。職業の違いもうつ病の原因になっている。専門職や技能職ではうつ病の発生は少なく、他人の指示で働く人がうつ病の発生が多くなる。人類は自らの文明によってうつ病の発生を増やし、文明の発達によってよけい可能性が増える。

言葉、記憶、天敵、恐怖がうつ病の発生を促進している。脳深部刺激(BBS)という治療法がある。ペースメーカーなどの電流を脳の深部に電流を流す治療方法だ。

分け隔てのない暮らし方も治療法に参考になっている。地域社会への参加や定期的な運動、規則正しい生活、朝から太陽の光を浴びて夜は早く寝る。それが生活改善による治療方法になっている。東京都の男性は福祉施設でのアルバイトができるようになっている。人との触れ合いや関わりがうつ病治療になっている。

うつ病患者だけでなく、社会全体で考えないといけない問題なのだ。



同じカテゴリー(テレビ)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
病の起源、うつ病
    コメント(0)