レッドクリフ Part1

吉川栄治の「三国志」やNHKの人形劇「三国志」を若いときに経験したわては、この「三国志」を元にした「レッドクリフ」を楽しみにしていた。物置に入っている吉川栄治の文庫本をもう一度引っ張り出して、読んでみたくなった。

多分、劉備・関羽・張飛の三人が結んだ兄弟の契りや諸葛孔明を軍師に迎えるための三顧の礼などの言葉を知らないと、各登場人物がよくわからないと思う。曹操の人物像も悪者として単純な描き方だけど、それは後の伝承によって変わってきたといわれている。

さて、映画の出来としては戦闘シーンがすばらしい。また人間が多く登場するシーンは、人海戦術で来ているのでよく描かれている。ジョン・ウー監督がアクションを得意としているので、そちらの方面で見ごたえがある。だから、実際の戦闘シーンが多くなるPart2は、相当迫力があるものになっているだろう。今作では、多くの登場人物の性格付けが弱い。

それと、戦闘シーンのテンポとそれ以外のテンポがちぐはぐなので、上映時間が少し長く感じた。でも、曹操が愛人の名前を間違うとか、後編への付箋となる何気ないシーンもある。なかなかあなどれない作品なのだ。ゴロゴロ。

実際の配役から、ちょっと付け加えておきたい。主役はどうも、劉備(ユウ・ヨン)・関羽(パーサンジャブ)・張飛(ザン・シンチェン)ではない。主役は軍師である諸葛孔明(金城武)と周兪(トニー・レオン)であって、曹操(チャン・フォンイー)や孫権(チャン・チェン)は引立て役みたいだ。中村獅童はゲスト出演しているが、それほど重要な役ではないようだ。

存在感が際立っていたのは金城武で、流暢な中国語と場慣れした演技が光っていた。それと、女優たちがかなり重要な役を演じているので、見逃さないでほしい。

さて、冒頭の方の数分で終わっている長坂坡(ちょうはんは)の戦いについて少し付け加えておく。劉備たち一行は曹操軍に追われて、一刻も早く逃げないといけない状態だった。でも、劉備を慕う民衆数万人を先に逃がして、大将が追っ手を防ぎながら撤退する方法をとる。そのために、劉備の夫人や赤ん坊の子供が逃げ遅れてしまう。張飛(ちょうひ)や趙雲(ちょううん)の活躍で、なんとか無事に逃げることができたのだ。


なお三国志関係のサイトで参考になるのは、三国志エンタメ情報三国志グッズ英傑群像というサイトが優れている。



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