28週後...

2008年2月15日 20時35分
「28日後。。。」(02)という映画の続編で、グレートブリテン島の人類が死滅してレイジウィルスの脅威がなくなった28週後(約4ヵ月後)の復興したロンドンを描いた作品だ。前作の監督ダニー・ボイルは製作総指揮にまわり、フアン・カルロス・フレスナディージョが監督に抜擢された。21世紀FOXの配給だが、製作国はイギリスとスペインで完全にアメリカの外交政策を皮肉った内容になっている。イラク戦争を起こして、今も対テロ戦争と題してイスラム諸国に駐留している米軍は、まさにこの映画に登場する軍隊そのものだ。

レイジウィルスはサルに戦争のビデオを強制的に見させて、作り出された殺人ウィルスだ。そのウィルスに感染すると凶暴化して人を襲い、それがどんどん広がっていく。他人に襲い掛かり、ゾンビとなっていく。前作の感染を逃れたドン(ロバート・カーライル)は、ロンドンから相当離れた田舎町の一軒家に隠れていた。でも、そこもゾンビたちに見つかってしまい妻のアリス(キャサリン・マコーマック)と離れ離れになって逃げて、一人だけ助かる。そして、なんとか海まで船で逃げて米軍を主体としたNATO軍に救助される。

それから、ドンはイギリスの現地担当の責任者になって復興を始めたロンドンに戻ってくる。ロンドンの町はしっかりと安全区域がフェンスで囲まれて、軍隊がしっかりと監視をしていた。高いビルの要所要所には狙撃兵が配置され、万全の体制を敷いているはずだった。スペインに旅行をしていた娘アンディ(マッキントッシュ・マグルトン)と息子タミー(イモージェン・ブーツ)が帰国して、父ドンと再会する。

母アリスがいないことを不審に思った姉弟は、父が母を見捨てたことを知る。どうしても母のことを忘れられないので、姉弟はフェンスの外にある昔の家に行ってしまう。昔の家では、以外にも母アリスが待っていた。しかも、ゾンビに襲撃された痕跡を残さずに生きていたのだ。軍医のスカーレット(ローズ・バーン)が調べると、母アリスはウィルスを保持していても発病していないことがわかる。

でもアリスたちが移動したことで、フェンスの外にいた感染者が、フェンスの内部に乱入してしまう。フェンスの内部に感染者が入ればパニックになり、収拾が付かなくなる。最初は狙撃兵も感染者と非感染者を区別できるが、すぐに不可能になり無差別に殺し始める。自分たちの味方でない者は、容赦なく殺す。それをいくらやっても、問題が本質的に解決されない。一旦この方法を始めてしまうと、終わりは簡単に見えない。アメリカをここまで皮肉とは、たいしてものだと思う。


同じカテゴリー(2008年映画)の記事
アフタースクール
アフタースクール(2018-11-01 21:40)

地球が静止する日
地球が静止する日(2008-12-19 14:25)

ウォーリー
ウォーリー(2008-12-09 23:14)

デス・レース
デス・レース(2008-12-02 23:35)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
28週後...
    コメント(0)