ロッタちゃん はじめてのおつかい

2004年01月11日 19時28分41秒
スウェーデンの童話作家アストリッド・リンドグレーン原作の「ロッタちゃん」シリーズの中の一作だ。1993年の公開で、「ひっこし」と「クリスマスツリー」と「ひみつのおくりもの」という原作三作を季節を展開する順番にお話を進める。

スウェーデンの田舎町に住むニーマン家は、末っ子のロッタという5歳の女の子(グレタ・ハヴネショルド)と8歳の姉ミア(リン・グロッペスタード)と10歳の兄ヨナス(マルティン・アンデション)の三人の子供たちと、パパ(クラース・マルムべリィ)とママ(ベアトリース・イエールオース)の五人家族だ。その隣には、高齢のベルイおばさん(マグレット・ペイベルズ)が住んでいた。

ロッタのお気に入りは、子豚のぬいぐるみバムスでいつもいっしょに寝ていた。ママが出してくれたセーターが、チクチクして痛いので、「ママのばかばか」と言って二階から降りてこない。その内にセーターをハサミで切り刻み、穴だらけにしてしまう。そして、家出を計画する。家出といっても、隣のベルイさんを訪ね、「私ここに住みたい。住んでいい?。ベルイさん」と頼み込む。ベルイさんは、物置の二階に案内してくれ、ロッタは窓からバスケットで食べ物を受け取る方法を思いつく。

でも、夜になって暗くなり独りぼっちになると怖くなり泣き出す。ベルイさんが、「ママが泣いているよ。」と言うが強がりを言って帰らない。ママが迎えに来るが帰りたくないという。しかし、パパがもう一度来ると、抱きついて家に帰る。家に着くと、「私やっぱり、ママたちをいっしょに住む。」と謝る。

歯医者に行けば、子供たちだけで診察室に入るが、ロッタだけは口を開けずに医者に診察をさせない。クリスマスの頃になって、パパがツリーが売り切れだと困って帰って来る。スキーの季節になるが、ロッタだけは、兄たちに置いていかれて相手にされない。そこで、ママにベルイさんにパンを届けてくれと頼まれる。パンの袋と生ゴミの袋を渡されるが、パンの袋にバムスをいっしょに入れてしまう。ゴミ箱のところで、転びそうになり、間違えてパンの袋を捨ててしまう。

ベルイさんの所に着いて見ると、間違いに気づきゴミ回収車の運転手フランソワさんを追いかけて、パンの袋を取り戻し無事にパンを届ける。せきのひどいベルイさんのために、洗物や掃除などどんなことでも上手にできた。ベルイさんは、「では、お店に行って雑誌とロッタちゃんのために飴を買ってきて」と頼む。

お店に着いて無事に買い物をして、クリスマスツリーはないのと聞くとないと言われる。店を出ると、ストックホルムまでモミの木を運ぶトラックに出会う。ロッタは、必死にツリーを売ってくれと頼むが、冷たく断わられる。去っていくトラックを追いかけると、トラックが小さいモミの木を落としていく。店の人に手伝ってもらって、ソリに縛り付けてもらい家に持ち帰る。家に帰り家族みんなに喜ばれる。

春の復活祭(イースター)では、兄たちが友達の誕生会に呼ばれて、仮装をする時間が遅れてしまう。やっと、兄たちが帰ってきたときには、それぞれの家庭にはお菓子はなくなっていた。ミアとヨナスが泣き叫ぶのを見て、ロッタは「元気だけが私のとりえ」だと、外に飛び出していく。お菓子屋のバシリスさんの所に行くと、もう店を絶たんんでギリシャに帰るという。お菓子屋さんは、クリスマス用の売れ残ったお菓子をロッタに譲ってくれる。兄たちが悲嘆にくれて眠った後に、ロッタは庭に復活祭だがクリスマス用のお菓子を飾って家族を驚かせる。

自分はなんでもできると思い込む前向きなロッタが、非常に愉快で、痛快な気持ちになる。大人の常識も子供の常識も打ち破るパワーを持っている。スウェーデンのストックホルムの近くのテーマパーク「アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド」で、ロケが行われた。原作者の作品の世界を再現したテーマパークだ。まあ、日本でいうならジブリの森というところだ。非常におもしろい傑作だ。



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