ロッキー・マルシアーノ伝説のチャンプ

2004年05月12日 20時10分24秒
1999年にアメリカでテレビドラマとして放送されたものを、NHKBSでやっていたので、録画して見た。49戦無敗でNBAヘビー級チャンピオンのまま引退した、伝説のチャンピオン、ロッキー・マルシアーノの伝記映画だ。スタローンの『ロッキー』は、彼がモデルだ。

映画は、1969年の引退した後の46歳のロッキーの姿から始まる。ボクシング界の名士となったロッキーは、色々な依頼をされて忙しかった。妻のバーバラ(ベネローブ・アン・ミラー)は、子供達と夫の帰りを待ちわびていた。

1923年にマサチューセッツ州ブロックトンで生まれたロッキー・マルギアーノは、靴工場で働く父に育てられ貧しい生活をしていた。青年になったロッキー(ジョン・ファヴロー)は、父(ジョージ・C・スコット)の働く靴工場で働いていたが、いつかはブロックトンを出たいと思っていた。そんなある日、5ドルの賭けを巡って仲間と殴り合いになる。相手を一発で倒したロッキーは、町のリングに上がるようになる。

自分の才能を信じたロッキーは、プロに転向する。母は反対した。アマチュアのチャンピオンとの試合ではテクニックもなにもなく、判定でやっと勝つ結果で現実は厳しかった。それから、ロッキーは本気になってトレーニングを開始して、減量もする。すると、対戦相手を一発のパンチで倒してしまう。ワイル(ジャド・ハーシュ)というジムの経営者と契約をして、本格的なデビューを果たす。でも、契約内容は50:50というものだった。そして、リングネームもロッキー・マルシアーノとわかりやすいものに変更される。

その頃のヘビー級チャンピオンは、ジョー・ルイスで1937年から25回連続防衛というまさに無敵の王者が君臨していた。ロッキーは、彼のことを尊敬し目標にしていたが、ルイスは1949年3月に引退してしまう。ルイスの引退の後、ロッキーはマディソン・スクエアガーデンでビンゴいう選手と試合をしてKO勝ちする。ビンゴは病院に運ばれ亡くなる。その事故にショックを受けたロッキーは、スランプに落ちKO勝ちができなくなる。

ジョー・ルイスは、破産して引退から3ヵ月後の1949年6月、ロッキーとの試合で再起を期す。70戦68勝の元チャンピオンと対戦できるのだから、ロッキーは必死で戦いKO勝ちをする。そして、映画は1969年の8月に戻る。精神病院に入院したルイスを見舞ったロッキーは、ルイスに「家族を大事にしろよ」と言われる。

ロッキーは予定をキャンセルして、雨の中を飛行機で家族の元へ帰ろうとする。そこで、映画は終わりだ。ヘビー級の試合のシーンは、迫力満点でパンチの威力が重い。また、貧乏だった生い立ちのために、小切手より現金の方が信用できるというエピソードも納得できる。

最後のエンディングで、「1952年にジョー・ウォルコットを破り世界チャンピオンになり56年に引退をする。そして、家族の元に戻ろうとする1969年8月31日に飛行機事故で、46歳の誕生日に亡くなった。」と紹介される。6回連続防衛し、ロッキーはチャンピオンのまま引退した。49戦無敗の彼は、家族に会いたいと考え直して、最後を迎えるのだ。なんとも、すさまじい人生ではないか。伝説に残る生き様だ。



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