交渉人THE MOVIE高度10000mの頭脳戦

米倉涼子主演の「交渉人THE MOVIE」 を見た。反町隆史や橋爪功までしっかりと物語に絡んでくる展開は、きれいに伏せんを回収してエンディングまで誘導してくれる。実際の空港を使ったロケが、迫力満点だ。冒頭の現金強奪事件も丁寧に描かれいて、ハイジャック事件への連続性もおもしろい。ハイジャック事件が、空の上だけなので限定された時間と空間を舞台にした効果が出ている。邦画だってできるのだ。携帯電話より。

以下翌日PCより。交渉人と聞いて一番有名な映画は、1998年公開のサミュエル・L・ジャクソンとケヴィン・スペーシー主演の「交渉人」だろう。この他にも人質を取る映画は同じ分野に入るだろうけど、緊迫感と脚本のうまさは抜群だった。この米倉涼子主演の映画はそれに比べるのは酷だが、日本映画のレベルとしては健闘している。飛行機内シーンは大型セットを使っているし、飛行場シーンは北九州空港でロケをした。製作者サイドのやる気が、たっぷりと伝わってきた。

普通のサスペンスだと、冒頭の事件は本筋の事件の前哨戦として描かれる。でもこの映画は、冒頭の現金輸送車強奪事件が犯人たちの冷徹さを示すとともに、あっけないほどすぐに終わってしまう。主犯格の御堂啓一郎(津川雅彦)だけが、ジョン・レノンの射殺犯マーク・チャップマンの例をあげて「命の重さに差のない世の中を作りたい」という言葉を残して捕まる。ジョン・レノンの射殺犯チャップマンは釈放されるとファンに殺されてしまうので、当局が釈放できないのだという。

日本では昔「よど号ハイジャック事件」という前例があり、飛行機の乗客の命を守るために日本赤軍を釈放した。その後、ハイジャックが成功した事例は確かないと思ったが、日本政府の危機管理体制はそんなに充実していない。アメリカのように、少しでもおかしなことがあると空港閉鎖することはない。また、この映画のおかしな点は、武器の持ち込みは絶対に無理だし、あんなに簡単に操縦席に出入りできないし、貨物室に出入りできないだろう。

わては映画を見ているときに、そんな突込みをしないで見ていた。大きな目で見れば、頑張っていると思う。犯行の実行犯は冷静沈着でないといけない。感情的になったなら、切り捨てる。ハイジャックの本当の目的がなかなかわからない設定も、伏せんがあちこちに配られているのでおもしろく見ることができた。

地上の政府上層部のやり取りや陣内孝則演じる特殊捜査班の動き、宇佐木玲子(米倉涼子)と、木崎誠一郎(寛利夫)とその婚約者、現金強奪事件を逃げ延びた中川(反町隆史)、現金強奪事件のとき人質だった兄弟、その他の登場人物の配置が絶妙だと思う。

わての予測では米倉涼子演じる主人公は、たぶん死んでいないと思う。心肺停止状態になっても、すぐに病院に到着すれば死ぬことがないだろう。ラストシーンが現実かどうかは、別問題だけど。



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