外国へ、黒毛和牛を生産する農業生産法人のざき

TBS「夢の扉+」で、「野崎喜久雄さんの黒毛和牛の挑戦」を見た。これは、個人名がつけられたブランド牛でのざき牛と言う。いまどき、そんなブランドがあるとは知らなかった。東京のあるホテル(ウェスティンホテル東京:レストラン恵比寿)では、野崎さんと料理長の沼尻さんが話をしていた。メニューについての詳細な打ち合わせをしているのだ。のざき牛は、A4、A5のトップクラスが90%を占めるという。

従業員の平均年齢は24歳で、有限会社農業生産法人のざきには15人の人たちがいる。一人当たりの担当する牛は、300~400頭だ。4400頭の牛が飼育されている。牛舎にはクラシック音楽が流れ、牛のことを「牛さん」と呼ぶ。「牛さんとどう会話するかが重要だ」と、野崎さんは語る。2年連続で日本一を獲得して、22歳の従業員が鹿児島県で一番の牛を作るまでになった。

野崎さんは20歳のとき、父親から130頭の黒毛和牛を任された。牛肉自由化のさい、経営の危機を迎える。野崎さんは、和牛の底力を見せてやると思った。身体の大きな牛を育てようと、種牛作りを目指す。日本中をまわり、交配を繰り返した。「平茂勝」という種牛の開発に成功した。現在鹿児島の子牛市場に出されるのは、8割がその「平茂勝(ひらしげかつ
」の系統だ。

ところが、せっかくできた個人ブランドののざき牛は、2006年7月の豪雨による洪水で牛が溺れ死ぬ危機に直面する。従業員には全員帰宅しろと命令したが、全員が残り牛の救出に当たった。牛は怪我をしたりして、4億5千万の損害をこうむる。それを救ったのは、日ごろから従業員教育の様子を見ていた鹿児島銀行の元頭取永田文治さんだった。融資を受けた野崎さんは、牧場を立て直す。従業員も全員が残った。

野崎さんは牛の飼育の先輩を訪問して、米ぬかを使っていることを教えてもらう。米ぬかを飼料に使うのは、非常に難しいことだ。すぐに腐ってしまったり、酸化してしまうからだ。そこで、野崎さんは飼料メーカーと共同で米ぬかを使ったえさを作ってもらう。そして、安福久(やすふくひさ)という新しい牛を誕生させる。エスフーズという食品メーカーとは、肉の熟成技術を研究する。

そして、黒毛和牛が世界一おいしいと言われることを目標にしていると野崎さんは語る。その手始めに、香港の日本料理店「牛陣」でしゃぶしゃぶの肉として出荷する。香港の舌の肥えたお客さんは、「大変においしい」と答えてくれた。野崎さんの挑戦は、これからも続く。

参考サイト、アニマルジェネティックジャパン株式会社
ウェスティンホテル東京の恵比寿では、クリスマスコース、ランチ1万円とディナー2万5千円で提供している。



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