コドモ警察

同じ東宝系製作の刑事ドラマ「太陽にほえろ」とそっくりなベテラン刑事が、子供にされてしまったらどうなるかをパロディ満点で描かれている。石原裕次郎とそっくりのセリフや仕草を鈴木福が、生意気な女性刑事を本田望結が演じる。子供の遊びたい欲望が捜査中に出てしまったり、大人相手にしっかりと演じるアクションがおもしろい。拳銃の弾をよけるのに「マトリックス」の演出を使ったりして大笑いして見た。これは楽しい映画だ。

神奈川県警大黒署の特殊捜査課のベテラン刑事たちは、”レッドヴィーナス”の罠にはまりガスを吸って子供にされてしまう。7名の刑事たちは自分の家族と離れ離れになって、正体がばれないようにして刑事としての仕事を続ける。デカ長(鈴木福)は電話を取るときに、「なに」と声を荒げる。マイコ(本田望結)は紅一点ながら、鋭い指摘をする。小学校では、同級生に鋭いファッションアドバイスをするおしゃれ番長だ。ナベさん(鏑木海智)は、「おとしのナベさん」として知られている。

イノさん(青木頚都)は食いしん坊だ。スマート(秋元黎)はITが得意だけど、仮の両親が彼を子役にしたがっている。エナメル(相澤侑我)は、大人時代に恋人だった絵里子(北乃きい)とまだ付き合っている。ブル(竜跳)は怒りっぽい。特殊捜査課の唯一の大人は、新人の国光(勝地涼)だけだ。本庁で味方をしてくれるのは、一人(マリウス葉)だけだ。ボスには、鑑識の凛子(吉瀬美智子)という彼女がいる。

レッドヴィーナスはカゾキスタン大統領の誘拐を予告して、本庁がそちらに勢力を集中させる。レッドヴィーナスの狙いが他にあると踏んだボスは、メンバーがバラバラになっても構わないという。大統領の車を追ったメンバーは途中で、川遊びをしたりカブトムシを探したりしてしまう。そんなころ、レッドヴィーナスは大人になりたいという弱みにつけこんでくる。

吉瀬美智子はなんとか記念日のマニアで、彼が仕事中でも電話をかけてくる。コドモ刑事たちは相手がピストルを向けていても飛び出していって、横壁を伝わってけり倒す。銃弾が飛び交っていても、その弾道が見えるような演出がされる。ボスがどこかに行ってしまったと思ったら、突然ヘリコプターに乗って登場する。パロディ満載の内容で、元ネタを知っていると余計おもしろい。


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