ラストスタンド

アーノルド・シュワルツェネッガーが、カリフォルニア州知事を任期満了でやめた後に本格的に主演復帰した10年ぶりの映画だ。監督は韓国からハリウッドに進出したキム・ジウンだ。ユーモアと最新のテクノロジー、第2次世界大戦当時の武器と最新の武器の対決がほどよくミックスされた楽しい物語だった。西部劇の風味を残していながらシュワちゃん出演映画のセルフパロディもたっぷりと含まれている。田舎町の老人たちがダイナーに居残っているのが、ほどよいバランスになっている。

シボレー・コルベットZR1という647馬力、最高速320km/hの車が田舎の道を疾走している。道の脇でパトカーが止まっているけどハンバーガーを食べていた警官は、飛行機が通過したと間違えてしまった。300キロで走る車があるはずがないと思ってしまうのだ。その後、ラスベガスの警察署の地下から麻薬王コルテス(エドゥアルド・ノリエガ)を刑務所まで移送すべく厳戒態勢が組まれる。ところがビルの上から強力な磁石のクレーンが伸びてきて、コルテスの乗っている車を釣り上げてしまう。匿名でレーサーの経験があるコルテスは、ZR1を1000馬力まで改造した車で逃亡する。

FBIのバニスター(フォレスト・ウィッテカー)が必死になって探し、メキシコ方向に逃げる猛スピードの車をヘリで見つける。車にはFBI職員のリチャーズ(ジェネシス・ロドリゲス)が乗っている。真っ暗な夜道を400キロで逃走する車は、ヘリをまいてしまう。国境を超えると予想してSWATを派遣するが、凄腕テクニックで撃退してしまう。コルテスが向かっているのは、ロサンジェルス市警を引退した保安官(シュワちゃん)がいるサマートンという田舎町だった。そこには、副保安官と若手の助手2名がいるだけだった。

助手の一人は都会に出たがっているジェリー(ザック・ギルフォード)で、一人は女性のサラ(ジェイミー・アレクサンダー)だ。ベテランのフィギー(ルイス・ガスマン)はある程度経験がある。非番の保安官にダイナーの女性から電話がかかる。牛乳が届かないというのだ。その農場に向かった助手二人は傭兵に銃撃を受けて、ジェリーが負傷する。元麻薬捜査官で経験豊富な保安官は、すぐに傭兵やコルテスが自分たちの町を通過するのを防ぐ準備をする。

牢屋に入っていたフランク(ロドリゴ・サントロ)を助手にして、武器オタクのルイス(ジョニー・ノックスヴィル)も古い武器とともに連れてくる。ターミネーターでシュワちゃんが使ったことがあるガトリング銃も出てくる。ダイナー(食堂)に残ると言い張る老人たちがユーモアたっぷりに描かれている。緊迫した戦闘が繰り広げられるけど、どこかのんびりしている。最後にはシュワちゃんが不死身ぶりを見せてくれる。スクリーンの出口へ向かう満足感がたまらない。

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