プレーンズ

ディズニー/ピクサー製作の「カーズ」からスピンオフされた飛行機たちのアドベンチャーアニメだ。3Dもあったけど、日本語吹き替えの2Dで見た。農薬散布の飛行機が世界一周のレースに挑戦する物語だ。カーズでは車が主人公だったけど、本作では飛行機しか登場しない。2Dながら飛行シーンは迫力満点で映像も綺麗だ。物語としてはカーズほどの起承転結がないけど、お子様といっしょに大人も楽しめる内容だった。

トウモロコシ畑の広がる農村地帯で農薬散布をしているダスティは、毎日決まったコースを飛ぶ。そんな田舎者のダスティが持っている夢は、「飛行機の世界一周レース」に出場して優勝することだ。飛行機仲間はそんな夢を馬鹿にしている。でも、親友の燃料トラックのチャグとフォークリフトのドッティだけは応援している。

ダスティはそのレースの予選に出場して、1機違反が出たので本戦への出場権を得る。そのまま本戦へ出ても他の飛行機についていくのは難しいので、チャグとドッティが強力な先生を見つけてくる。それは海軍で連戦連勝だった飛行教官スキッパーだった。猛特訓をしてなんとか舞台に立てるまでになる。でも、ダスティは低空ばかり飛んでいたので雲の上に出られない高所恐怖症だった。

世界一周のコースは、アメリカからヨーロッパに行き、ヨーロッパからヒマラヤを超えてアジアに向かう。中国から太平洋を超えてメキシコ経由でニューヨークにゴールするというものだ。出てくる飛行機の名前が面白い。チャンピオンのリップスプリンガー、メキシコのエル・チュパカプラ、日本のサクラ、イギリスのブルドッグ、インド代表のイシャーニ、アメリカ海軍の最新鋭戦闘機のエコーとブラボー。リップスプリンガーの子分がネッドとゼッドが親分を勝たせようと、裏工作をする。それを乗り越えていくのが、見どころだ。

サクラという日本代表の飛行機はホンダ製か三菱製か。インド代表のイシャーニが、最新鋭のデザインと性能を持っているのもいい。雲の上に出れば気流があるので、早く飛べるのはもっともだ。高所恐怖症を克服する過程や方法をもう少し丁寧に描いて欲しかった。また、ダスティの味方が増えていく段階もしっかりと物語にしてほしいと思った。

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