テレビはネットでどこまで変わる、放送記念日特集

いま、YouTubeの動画が熱い注目を集めている。YouTubeの動画だけで生活する強者も登場しているのだ。変顔をしている女子高生も話題を呼んでいる。NEWS WEBの番組ではつぶやきビッグデータを採用しているし、番組中にも視聴者からのツイートを解説者にぶつける。TwitterにつぶやかれたニュースもNHKは注視している。

ひばりヶ丘駅の西側でパトカーや警官がいっぱい集まっているというツイートを見つける。番組の取材チームにすぐに連絡して、参考までにと連絡する。現地の放送局が警察に確認して、テレビで速報を出すことができた。

それらの元になったのは、東日本大震災でのTwitterの情報だった。放送局はTwitterの情報を拾って放送していたのだ。現場で起きたことを実況している人には、マスメディアはかなわないと解説者が言う。一人ひとりが放送局みたいなものになっている。NHKの取材は現場取材が基本なのだけど、何が起きたのかということに加えてどうして起きたのかを報道する必要がある。

YouTubeの日本の責任者は、この間の大雪のときに山梨県で起きていることが流された。秋葉原殺傷事件でユーストリームの実況をしている素人がいた。その倫理的な問題はいま問われていることだ。

イギリスではネットをテレビのあり方が変わってきている。ネットでテレビを見るようになっているという。シャーロックをネットで960万人が視聴したという。5日間さかのぼって見ることができるアイプレーヤーがある。勉強があってテレビが見られないので、タイムシフト視聴を利用するという。国民の4人に一人がアイプレーヤーを利用する。

2003年に通信法が改正された。BBCでは視聴者離れが進む中で、アイプレーヤーを採用したという。

NHKオンデマンドというのがあるけど、それを利用する人が日本でも増えている。視聴料金とは別途に料金がかかるけど、オンデマンド室という専門の部署ができている。好きなものを好きな時に好きなだけ見ることができるのは、ネットの長所だ。

ネットの動画はリアルタイムだけなく、あとで見ることもできるので批評にさらされる。ということは、中身の質が問題になってくる。YouTubeの半分はスマホから見られるようになっている。

アメリカではネットの進歩でテレビ業界が変化している。テレビで放送されていない番組がエミー賞を受賞した。ネットフリックスという会社はレンタルビデオサービスだったけど、ひと月8ドルで映画やドラマを見放題というサービスを始めた。どういう俳優なら番組を見るのかとか、物語なら見るのかというビッグデータを採用している。テレビドラマなら1週間に1本の放送だけど、一挙に全話をリリースするというテレビ局の真似できない方法を採用した。

毎月120ドルを払いケーブルテレビの視聴者は、テレビを見なくなっている。映画やドラマをネットフリックスで楽しむ人は、ケーブルテレビの契約をやめようとしている。テレビ業界も負けていない。FRBの議長の発言をすべて放送するという新しいネット番組を始めている。

ビックデータを元に受けるドラマを製作するというのは、日本では考えられない。すべてのネット使用者のビッグデータを使うことができるということは、視聴者一人ひとりがプロデューサーの役割を果たすことになるかもしれない。YouTubeでヒットしているのは、高品質で双方向な内容のものだという。だから、製作サイドの一方的な思惑だけでは動かない。

いままでのテレビは、情報提供の唯一の媒体だった。でも、これからはそんなことはなくなる。日本テレビでは視聴者がスマホを振るだけで、番組に参加できる仕組みを実行している。ネットにつながったテレビを使い、個人名で避難警報を出す試みもある自治体で実験されている。テレビが何時間もつけっぱなしの場合、自治体が見守ることも考えられている。

テレビにしかできないことは、本当に質が高い番組を作ることができる。テレビの前に視聴者がいないのなら、PRをスマートフォンにするべきだという。時間と場所にとらわれないのが、ネットの長所だ。オンデマンドが盛んになればなるほど、生放送の価値があがる。ノンフィクション作家の吉岡さんは、製作者がギリギリの努力をしているか問われていると語る。



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