闇金ウシジマくんPart2

今日から公開のウシジマくんだよん。主役のあの人がいいのだ。ゴロゴロ。山田孝之さんです。存在感あるもんね。

真鍋昌平原作の同名漫画の映画化第2弾だ。監督・企画・プロデュース・脚本などは山口雅俊だ。1作目は山田孝之演じるウシジマくんが大活躍だったけど、今度は闇金に手を出すしかない周辺の人たちのどうしようもない生き様が主題のようだ。ウシジマたちの電話勧誘からわかるように簡単に法律に違反する利息の借金をするお客はいない。それでも借金を頼むのはよほど困ってのことだ。何もそこまでして借金しなくてもいいと思うと、喜劇的な物語にもなっていた。

どうみてもやばそうなバイクを盗んで事故る加賀マサル(菅田将暉)は、暴走族のヘッド愛沢(中尾明憲)に闇金のウシジマのところに連れてこられる。そこで、マサルたちは土下座をして勘弁してほしいと頼み込み、ウシジマが社長をしているカウカウファイナンスに雇われる。おとなしく言うことを聞いていればいいのだけど、実の母親がウシジマに金を借りていて全裸写真を撮られるのを我慢できないで辞めてしまう。

他にも暴走族の愛沢は、女闇金の屑原茜(高橋メアリージュン)に上納金を要求されている。17歳のフリーター・彩香(門脇麦)は職探しをしない父にかわって、働いている健気さがあった。でもあまりにも家族から大切にされていないので家出をして、街で知り合った新米ホストの神咲麗(レイ)の部屋に転がり込む。5円玉を大切にする心があったのに、それがだんだんなくなっていく。いつかはてっぺんを取ると言っているレイの夢を応援するのが自分の夢だと思い込む茜は、その本質が全くわかっていない。

ホストは女性客にお金をたくさん出させたものが、ナンバーワンになれる。女性を抱いて思ってもいないお世辞を言っていい気分にさせて、お金を出させる。そんな若い男性に入れ込むのはよほど金に不自由していないか、お金の価値のわかっていない女性だ。その典型が茜だろう。自分が苦労して借金までして貯めたお金をレイのために指し出してしまう。茜を狙ってくるストーカーの蝦沼(柳楽優弥)の不気味さは相当なものだ。

マサルはウシジマを逆恨みして顧客名簿を持ちだして勝手に商売を始めて、それが見つかってもっと恨みを持つ。もうどうしようもない。族の愛沢は200万の上納金が払えずに、ウシジマを襲ってお金を得ようとする。女闇金とヤクザが繋がっていることも知らずに計画を実行する。まともな人間は誰もいない。映画はウシジマの周りに集まってくる愚かな人間のドラマだ。途中から喜劇みたいだと思った。茜がなんとか再出発できそうになるのが救いだった。

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