まほろ駅前狂騒曲

三浦しをん原作小説を瑛太と松田龍平主演で映画化した第3弾らしい。わては前2作を見ていない。同級生の独身男性二人が東京郊外のまほろ市で便利屋をやっている。平凡な日常に突然舞い込んだ奇妙な依頼からドタバタ騒動に発展する様子を、のんびりと描いている。殺人事件が起きるわけではないので、気楽に見られる映画だ。

多田啓介(瑛太)は、まほろ市で便利屋を営んでいる。同級生の行天春彦(松田龍平)が転がり込んできて3年たち、やっとコンビが順調にまわりだした。そんなある日、多田は行天が精子を提供してできた実の娘はるを1ヶ月半預かる依頼を引き受けてしまう。実の娘はるちゃんは、女性同士のカップルの子供で行天が一時形だけの結婚をしてすぐに離婚した経緯があった。というわけで、行天は子供が嫌いになっていた。おまけに依頼主の女性凪子(本上まなみ)は外国に出張してしまうという。

そんなやっかいな仕事を抱えている最中に、裏社会の男に頼まれて無農薬野菜を栽培販売する”家庭と健康食品協会(HHFA)という団体の調査も引き受けてしまう。その団体は数年前に問題になった新興宗教の残党が運営している怪しい集団だった。その団体と裏社会の人たちは野菜を学校給食におろして一儲けする計画だった。でも、本当に無農薬なのか調べてほしいというのだ。

多田と行天はその団体が運営している農場に迷彩服で忍び込み、畝の合間で待っている。すると作業者が噴霧器で何かをまいている。肥料をそんなものでまくわけがないので、農薬で決定だ。その散布風景をデジカメで撮影して逃げ出す。顔を少し見られてしまったけど、かまわない。依頼主にデジカメを渡して、報酬をもらった。ところが、行天はその集団のリーダー・小林(永瀬正敏)と幼なじみで、問題になった新興宗教にいっしょに在籍していた過去があった。

面白いのは、子供嫌いな行天と小学校に行く前の年齢であるはるちゃんとのやりとりだろう。多田を巻き込んでジタバタする様子がたまらない。また、そんな大事な時期なのに喫茶店で働く柏木亜沙子(真木よう子)とデートをしてベッドインまでしてしまうのだ。肝心のときに役に立たないオチまでついている。クライマックスの老人たちによるバスジャックに、多田・行天・はるちゃんの三人と集団のリーダーが巻き込まれてまた騒動になる。そのバスジャックもなんだかわからないうちに解決して、丸く収まってしまうのだ。ゆるい展開の映画で、クスクス笑える作品だった。

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