寄生獣、ネタバレなし

試写会に当選して鑑賞。岩明均の同名ベストセラーコミックを、山崎貴監督が映画化した作品だ。2014年11月公開の今作は前編で、後編は2015年4月25日に公開される。原作コミックをわては知らない。「バイオハザート」のような物語になっているけど、こちらの方がわかりやすいかもしれない。人間の脳に寄生して人間だけを食べるパラサイトに、対抗する高校生が戦いを挑む。ユーモアもありアクションもあり、スリルもある娯楽大作になっている。

ある日ある人が思った。「人間の数が半分になれば環境汚染はなくなるのだろうか。人間の数が100分の1になれば、戦争のない世界が来るのだろうか。人類を守らないといけない。」そこで、作成されたのは最新のナノテクノロジーと遺伝子工学を屈指した「パラサイト」という数センチのマイクロマシーンだ。そんな説明はこの映画でされない。可能性の話としてこれを書いている。今や人ゲノムは解明されており、遺伝子検査で病気にかかる可能性まで判別できる。ウィルス兵器も作れるかもしれない。その延長で、人間の遺伝子に親和性を持ったナノマシンを作ることは可能かもしれない。

そのナノマシンは、人間の脳に住み着き人間の肉だけを食料にする。人口が80億人を超える今、人間がいない場所を探すのが難しいくらいだ。石油資源を求めて、考え方の違いや民族の違い、などから紛争や戦争が起きる。人間の数が100分の1になっても、戦争や犯罪はなくならないと思う。なぜかというと、歴史がその証拠なのだ。2000年前から人類は全然変わっていない。

このマイクロマシンを作成した科学者は、もう存在していないかもしれない。パラサイト自体に寄生されて生きていない可能性がある。そして、パラサイト自身が寄生した人間で、その存在を確実なものにする勢力が出現した。理科の教師の田宮良子(深津絵里)や政治家の広川(北村一輝)は、パラサイト側の立場にたっている。それに対して、脳を乗っ取られなかった高校生・泉新一(染谷将太)だけは、人間の存在を守ろうとする。

新一の寄生したパラサイトは、ミギー(阿部サダヲ)といい新一の右手になっている。ミギーは自ら知識を獲得して勉強して、自分で判断することもできる。新一のガールフレンドになる村野里美(橋本愛)が存在感を示している。この映画は人類対パラサイトの戦いを描いているのだけど、実は人間の存在意義を密かに醸し出している。

PG12となっているけど、なかなかエグい描写があるので苦手な人は注意が必要だ。ヒットしそうな映画だと思う。

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