神さまの言うとおり

金城宗幸原作の同名漫画を、三池崇史監督が映画化した作品だ。原作漫画を全く知らなかったけど、独特の世界観と無鉄砲な設定でグイグイと物語に引き込まれた。何事もなく平凡で健康に暮らしていけることがどれだけ幸せなことかわからない。そんな日本人が多くなっている。生きている実感がないとなげく高校生がいきなり死のゲームに巻き込まれて、奮闘する様子をリアルに描いている。スプラッターなシーンを赤いビー玉で血液のかわりにして、表現を和らげているけどかなりきついと思う。でも抜群に面白い内容だった。

高畑瞬(福士蒼汰)は平凡な高校生で、退屈な日常に飽々していた。秋元いちか(山崎紘菜)は幼なじみでずっといっしょ進学してきた。いつもいっしょにいるので、恋愛感情のなく友人という関係だった。社会の授業中に、突然先生の首が飛び赤いビー玉が吹き出る。教卓の上にしゃべるダルマが出現して、「ダルマさんが転んだ」という遊びを始める。ダルマが振り返ったときに動いた人は、首が飛んで赤いビー玉が出るという遊びだ。クラスで一人だけ生き残った瞬は、違うクラスのいちかと合流する。

そして、体育館に集められた生徒は、人間を食べる招き猫と対決することになる。その招き猫は背中がかゆくてかゆくてたまらないので、昼寝ができないと訴えている。招き猫の首輪にあるリングに鈴を入れるとゲームオーバーなのだけど、なかなか猫の動きが素早くて次々と人数が減っていく。それをクリアした高校生は空中を浮かぶ立方体に集められて、「かごめかごめ」をするコケシや嘘つきは大嫌いだという白くまと対決する。

最後には、瞬、いちか、天谷武(神木隆之介)のほか合計5名が生き残る。そして、マトリューシカが現れて缶けりをしようと誘ってくる。くじ引きで一人の鬼を決めて、隠れたメンバーを探していくというものだ。鬼よりも先に缶を蹴ったら、勝ちというルールだ。細かいルールがもっとあったけど、忘れてしまった。最後には瞬と天谷が外に出ることになるけど、続編がありありの終わり方だった。

東宝シンデレラの山崎紘菜は、映画の予告編前の案内でお馴染みだった。最初の頃は、しゃべるときに首が動いてしまうような素人だったけど、すっかり女優さんらしくなったと思う。大森南朋演じるタケミと、リリー・フランキー演じる長髪のホームレスは続編で活躍するのだと思う。サバイバルゲームを勝ち残った二人の高校生に熱狂する民衆の姿が、こんなゲームを仕掛けたのかもしれない。物語としては中途半端な感じがした。

トラックバック URL
http://torachangorogoro.blog.fc2.com/tb.php/205-ecbe88f7



同じカテゴリー(2014年映画)の記事
海月姫
海月姫(2014-12-30 23:50)

バンクーバーの朝日
バンクーバーの朝日(2014-12-22 21:17)

ゴーン・ガール
ゴーン・ガール(2014-12-12 23:26)

チェイス!
チェイス!(2014-12-09 21:21)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
神さまの言うとおり
    コメント(0)