幸せのレシピ

幸せのレシピ「マーサの幸せレシピ」のハリウッドリメイク版を見た。主演はキャサリン・ゼタ=ジョーンズで、お話の荒筋や設定はオリジナルと同じだ。

わてはオリジナルを見ていないので、新鮮な気持ちで見ることができた。実によくできた脚本とバックに流れるオペラの音楽が、すばらしい。オペラ通の方なら、どういう劇で演奏されているのかわかるだろう。

多分、映画のお話の内容と一致していると思う。料理の描写もいいし、アメリカ社会の実態がよく表現されている。子役のアビゲイル・プレスリンもうまい。大人の映画として、お勧めできる。詳しくは、後日HPに書く。ゴロゴロ。

2007年10月17日 22時55分
2001年公開の「マーサの幸せレシピ」(ドイツ)をハリウッドでリメイクした作品だ。主演はキャサリン・ゼタ=ジョーンズで、共演はアーロン・エッカートと子役のアビゲイル・プレスリンだ。わては2001年のドイツ版を見ていないが、非常によくできた映画だと思う。大人の男女の微妙な恋心と仕事に対する葛藤が、絶妙のバランスで描かれている。また、パヴォロッティやマイケル・ブーブレなどオペラからポピュラーまで収録した音楽がすばらしい。そして、出てくる料理がおいしそうに写されていて一度で三回分楽しめるお勧めの映画だ。

ケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、ニューヨークマンハッタンの一流レストランのチーフシェフである。仕事が生きがいのような女性で、優秀な腕を持って人の使い方もうまいが、頑固なところがあった。朝早く起きて、自分で市場に仕入れに行き材料から気を使っていた。だから、オーナーのポーラ(パトリシア・クラークリン)も信頼していた。このレストランは、マンハッタンのブリーカー通りの空き店舗に実際に本物そっくりに作られた。さらに、料理は本物が用意されたので、実に臨場感がある。

さて、そんなケイトのところに姉と姪のゾーイ(アビゲイル・プレスリン)が来る途中交通事故に会い、姉が亡くなってしまいゾーイだけが助かる。もちろん、ゾーイはケイトが引き取ることになる。ところが、レストラン用の料理の腕は一流でも、家庭料理が不得意なので、ゾーイが料理を食べてくれない。学校には通わせるが、突然の扶養家族の出現にケイトの仕事はハードになる。

そこで、オーナーのポーラはケイトの補佐役としてニック(アーロン・エッカート)というイタリアで修行したシェフを連れてくる。ところが、そのニックはパヴァロッティのオペラを店のキッチンで流すほどのイタリアかぶれだった。陽気でオープンな性格のニックは、ケイトにとって一番扱いが苦手な男性の部類に入る。休み明けに出勤すると、デッキからオペラを流して気分を高めて料理をする。ケイトは、すぐにその音楽を消して自分のペースで仕事をしようとする。

ケイトはゾーイの子守ともいざこざを起こしたので、仕事場につれてきてしまう。すると、ゾーイはニックに懐いてしまいケイトの考えていた方向と違う事態が出現する。そこからの大人の心の動きが、実に丁寧に描写されている。まるで、繊細な料理のごとく、徐々にスープの出来上がっていく様子はまさに見事な脚本だ。わてはオペラに詳しくないので残念なのだが、オペラに詳しい人には流れている音楽と物語がうまくシンクロしているという。

性格の違う大人がぶつかり合いながら、お互いを認め合い信頼関係を構築していく。また、姪のゾーイという触媒が関係を強めて、恋心まで生まれていく話の展開はなかなかの見せ場だ。一つのレストランにチーフのシェフは二人いらないという問題を一気に解決してみせるラストシーンは、我々を幸せな気分にしてくれる。ケイトがセラピストに通っているという設定が、いかにもアメリカらしくてユーモアに富んでいる。是非、映画館で見て欲しい。



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