ピラミッド 5000年の嘘

今のところ、フランスとイギリスと日本でしか公開予定のないピラミッドを題材にしたドキュメンタリーだ。エジプト文明は紀元前3000年から女王クレオパトラの紀元前30年まで続いた。その象徴のギザのピラミッドがクフ王の墳墓だとされている古代史の常識に真正面から疑問をぶつけて、世界各地に存在する古代文明の遺跡の謎を見つけていく。各地の遺跡が赤道とある角度上の延長線上に存在して地球磁場の反転まで風呂敷を広げていく。ドキュメンタリー映画としてはナレーションに頼りすぎていると思った。

有名なギザのピラミッドは、1個2.5トンの岩を200万個規則正しく積み上げてできている。クフ王の墳墓とされているけど、20年間しか在位していなかった彼の時代に完成させるのは不可能だという。しかも秋分の日と春分の日には、4面体だと思われていたピラミッドが8面体に見える。また、内部の通路の完成度が現代の最新技術と比べても信じられないくらい高い。方角を示す誤差が100分の5だという。

パトリス・プーヤールは監督・脚本を担当して、ジャック・グリモーが原作・脚本だ。取り上げられる遺跡は、イースター島のモアイ、メソポタミアのモヘンジョ・ダロ、ペルーのカワチ遺跡・サカサイワマン遺跡・マチュピチュ遺跡、メキシコのテオティワカン遺跡などだ。円周率や黄金数という数学用語も出てくる。この説に賛成する学者も反対する学者も両方出てくる。100万年に約1回起こってきた磁場の反転現象が真実だというのと、古代文明の人々がそれに対して警告を発していた考え方は同義ではないだろう。

いずれにしても、人間が解明した学問がオールマイティーに正しいとは言えない。まだまだわからないことが多いのだ。



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