僕らがいた 前篇

小畑友紀の同名ベストセラーコミックを、生田斗真と吉高由里子主演・三木孝浩監督で映画化した青春ラブストーリーだ。前篇だけで2時間を超える上映時間なので、後篇も同じくらいある大河ドラマ的な物語だ。高校時代の恋愛を大学や社会人になっても何らかの形で続けられるのは、ある意味幸せなことだと思う。普通なら途切れてしまうものだけどこういう経験ができるなら、もう一度青春時代に戻りたいとも思う。まだ前篇だけしか見ていないけど、興行的には成功するだろう。

高校2年生の元気者の女子高生・高橋七美(吉高由里子)は、突然の数学実力テストで8点を取り屋上にいた。そこへ紙飛行機になったテスト用紙が飛んでくる。折りたたまれた用紙には0点と書かれているので、持ち主の矢野元晴(生田斗真)に返すと100点の間違いだった。矢野は頭脳明晰運動神経抜群で、クラスの3分の2の女子が好きだという人気者だった。最初は関心がなかったけど、学級委員の高橋が困っているのを助けてくれたので好きになる。

矢野の幼馴染の竹内匡史(高岡蒼甫)から、矢野が死別した恋人山本菜々のことを忘れられないことを聞かされる。高橋はそんな複雑な過去を持つ矢野の苦しみを自分が和らげることができるのではないかと、告白する。苦しみを分けてくれたら、プラスマイナスゼロにできると言う。しかし、物事はそんなに簡単ではなかった。同じクラスに、菜々の妹山本有里(本仮屋ユイカ)がいたのだ。しかも、有里は感情を表に出さないが矢野のことを好きだった。

前篇では高校2年生の一年間が詳細に描かれている。ほとんど原作に忠実なのだろう。そのために、矢野の幼馴染の竹内が高橋のことを好きになってしまったり、矢野と山本有里が恋人のようになったり複雑に関係が入り乱れる。矢野の母庸子(麻生裕未)がシングルマザーで矢野を産んだことも、描かれる。秋の学園祭の頃には、矢野・高橋・竹内・山本の4人の恋愛関係が交錯する。竹内の姉文香(須藤理彩)が、恋愛指南役として登場してきたりしておもしろい。

どうも、矢野は高校3年生のときに東京へ転校するようだ。そして、高橋は進路希望に上智大学、山本はお茶の水大学を希望する。1年間懸命に勉強するのだろうと思う。お楽しみは4月21日公開の後篇を見て欲しいということだろう。わてとしては、少しテンポを早くして上映時間を短くしてほしかった。



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