ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

ゲイリー・オールドマンが特殊メイクでチャーチルになり、アカデミー賞主演男優賞を受賞した作品だ。メイクアップ賞も獲得している。チャーチルはヒトラーの本質を見抜き真っ向から対決姿勢を明確にして、国民の信頼を勝ち取って一体感を創出した。その実際の様子を首相就任から1ヶ月くらいの期間に絞って丁寧に描いている。わてはチャーチルについて戦時中の首相だったこととヤルタ会談に出たことくらいしか知らなかった。でも、この映画を見るだけで彼の生き様を体感することができた。

1940年5月第二次大戦初期、ヒトラー率いるナチスドイツはフランスを陥落寸前に追い込んでいた。イギリスではチェンバレン首相が辞任して、次期首相にチャーチル(ゲイリー・オールドマン)が指名される。バッキンガム宮殿で国王ジョージ6世(ベン・メンデルゾーン)から内閣組閣を命じされる。チャーチルは、融和策を取るハリファックス子爵(スティーヴン・ディレイン)を外相をして入閣させる。ハリファックスはチェンバレン前首相の子分みたいな存在だった。

チャーチルの元に、一人のタイピストが派遣される。エリザベス・レイトン(リリー・ジェームズ)だ。頑固者で酒と葉巻を欠かさないチャーチルは、タイピストをどんどん首にしていまう癇癪持ちだ。でも、エリザベスはチャーチルに食らいついて信頼を得ていく。最初はすごく弱気だったチャーチルは、妻のクレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)に励まされてやる気になる。

チャーチルの前に立ちはだかるのは、ナチスと融和して和平条約を結ぼうとするハリファックス外相たちだ。フランスより東の国がナチスの属国みたいになっているのに、その情報が知られていないらしい。イタリアのムッソリーニに仲介を頼んで、和平工作をする勢力を説得するのが大変なのだ。ロンドンが空襲されても戦うという覚悟を政治家が持てていなかったのだ。そのために、チャーチルは一人で地下鉄に乗り庶民の声を聞いて勇気をもらう。

それと、フランスのダンケルクに取り残された33万8千人の仏軍と英国などの連合軍の撤退作戦だった。海軍の艦船はあまり残っていなくて、民間の船も動員して40万人とも呼ばれる撤退を成功させる。でも、カレーでナチスドイツに包囲されていた英国軍は犠牲になってしまった。その後庶民院で、「
万が一イギリス本土が占領されたとしても我々は戦いをやめないであろう。海の彼方にも広がる我が帝国は、新世界から海軍を使って旧世界の救援と解放を目指す。
」と演説して拍手喝采を得る。この演説を聞いて、スカッとした気分になった。星4個。

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