スター・トレック(2009)

わては子供の頃、テレビシリーズ「スタートレック(宇宙大作戦)」を見ていた。1969(昭和44)年から5年間放送されたシリーズを見ていて、実は映画シリーズをあとから見た。まあそういう点では、マニアではあるが熱心なファンではない。でも、そんなうろ覚えのファンでもたっぷりと楽しめる映画になった。

監督は「クローバーフィールド/HAKAISHA」のJ・J・エイブラムスで、最初のシリーズでスポックを演じたレナード・ニモイが年老いたスポック役で出演している。その他の俳優は新人が多く、役名とその人物像が同じである。USSエンタープライズという宇宙船の名前や形、性能も同じだ。ただ、特殊効果はILMが最新の技術を使っている。

映画の内容は、カーク船長(クリス・パイン)の出生の時点から青年時代の無鉄砲ぶり、そしていかに宇宙船エンタープライズの士官になったのか語られる。バルカン星人のスポック(サガリー・クリント)のことも、少年時代から惑星連邦軍に加わることになったのか描かれている。つまり、スタートレック・ビギニングという内容なのだ。

他の登場人物、アマンダ(ウィノナ・ライダー)・通信士のウフーラ(ゾーイ・サルダナ)・Drマッコイ(カール・アーバン)・スールー(ジョン・チョー)などもしっかりと性格付けされている。そして、敵役になるロミュラン帝国のネロ(エリック・バナ)が、非常に憎々しい。アクションは、スカイダイビングから宇宙船での戦闘シーンまで迫力満点だ。昔の宇宙大作戦を知る人も、全く知らない人も十分に楽しめる。ここから、新しいシリーズを始めてもいいくらいすばらしい内容だ。

さて、SF映画シリーズとして一番有名な「スター・ウォーズ」と「スター・トレック」は、何が違うのかちょっと考えてみた。技術的な宇宙船の構造や人間以外の宇宙人がいるのは、非常に似ている。ところが、物語の主要テーマが全く違う。「スター・ウォーズ」は善と悪の戦いであるし、父と子の戦いでもある。かなり、キリスト教的な要素が多い。

それに対して、「スター・トレック」は基本的に現在の世界情勢の延長上にあると思う。地球上のパイオニアがなくなって、人類は宇宙を活躍の場に移す。そして、地球人と他の惑星の人格を持った生物が交流をする世界になっている。例えてみると、西部劇的な要素がある。単純な西部劇ではなくて、非常に複雑な世界観になっている。

どちらも、わては好きなシリーズだ。もしかして「スター・トレック」シリーズがまた続くのだとすると、わては大歓迎だ。ゴロゴロ。



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