世界最速のインディアン

2007年公開、アンソニー・ポプキンス主演で1000cc以下のオートバイの世界最速記録を1967年に記録したニュージーランド人の実話をもとにした映画だ。わては、NHKBSで放送されたものを見た。1920年にアメリカで発売されたインディアン・スカウトは、V型2気筒600ccの古いオートバイだ。ハーレーダビッドソンよりも古いメーカーで、1959年には解散している。バート・マンローというのは実在した本名で、まさにアンソニー・ポプキンスが熱演している。

1899年生まれのバートは、結婚もして子供も育てた。しかし妻に先立たれ、子供も独立したのでインディアン・スカウトをいじるのが日課だった。そして、いつかはアメリカのユタ州にあるソルトレイクのボンネビル・ソルトフラッツで世界最速記録を出すのが夢だった。隣の家の家族には変なおやじだと思われていたが、孫くらいの少年だけは話し相手になってくれた。60歳を過ぎて船でアメリカまで渡り、サンフランシスコから陸路ユタ州まで行くのだ。そのバイタリティーは、並大抵のものではない。

年金をまとめておろしたけど、とても旅費には足りない。銀行の受付係りのフラン(アニー・ホイットル)に相談すると、家を担保にしてお金を借りたらどうだと提案される。さらに、彼女とベッドをともにするのだから、元気としか言いようがない。いよいよ本気だと周囲に知られたら、みんながカンパをしてくれる。そこで、貨物船に乗せてもらいコックをしながらアメリカに渡る。

アメリカに渡り、ロスの税関を通るときも怪訝そうな顔をされる。運んできたインディアン・スカウトを見ると、乱暴な扱いでかなり壊れていた。それをなおしたり、車で牽引中にバイクが外れたりなかなか障害が立ちはだかる。でも、持ち前の前向きな生き方と人に好かれる性格で、困難な状況を打破していく。

一番おもしろいのは、黒人もゲイも先住民も彼には同じアメリカ人だという意識だ。警官にナンバーがないバイクでなぜ走っているかと止められても、全く物怖じしない。ボンネビルのレース場で車検が問題になっても、はるばる地球の反対側から来たのだから走らしてくてと頼む。

そして、流線型のカウルに覆われたバイクには、腹ばいで乗るような姿勢になる。高速を出して車体が安定しなくても、熱くなるマフラーで足が焼けどになっても決して夢をあきらめない。かなり強引な話の展開もあるが、実話なのだから文句は言えない。1962年に600ccから850ccに改造したインディアンで288km/hを記録して、1967年には950ccに改造して295.44km/hを記録する。まさに、夢をあきらめない男のお手本だ。



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