とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver

1000万ドルは、1ドル100円として10億円だ。100ドル札は1万円札と同じなので、1億円（10kg）とすると全部で100kgという重さになる。最近の95円くらいのレートだと、少し軽くなる。その金額を要求したのは、ニューヨーク市長がすぐに用意できる額だということを知っていたからだ。つまり、ライダーは昔当局と関係があったことがわかる。また、この映画のおもしろいのは、交渉役のガーバーにも触れられたくない疑惑があることだ。

交渉の途中で、ガーバーは疑惑の真相の告白をすることになる。告解というキリスト教用語も出てくるので、彼ら二人はお互いに罪を告白しあったという解釈もできる。復讐が動機であっても、罪を抱えたまま生きたくないというラストシーンはアメリカ人らしいと言える。それにしても、10億円を三等分して満足したほかの犯人たちとライダーの真の狙いの桁違いさは、驚くばかりである。なお最終的にライダーが、金相場で儲けたのは2億ドル（200億円）以上だ。

アクション的に見ごたえがあるのは、パトカーと白バイで1000万ドルを輸送するシーンだ。二人の交渉と列車内の観客の様子も、迫力を増している。また、ガーバーが地下鉄構内に入ってからも、実際にほんとうの地下鉄の列車の走る中を撮影している。頭脳戦と肉体の躍動と、まさに娯楽作品の王道といっていいだろう。

付けたしで、トリビアを一つ。デンゼル・ワシントンが使い方を教えられる拳銃だけど、「down is safe,up is fire」が正解。映画の台詞そのものが間違いです。他にも細かい間違いは、たくさんあるらしい。たとえば、ヘリコプターの飛ぶ距離とか色々あるみたい。詳しくは、IMDB(The Taking of Peiham123)で調べてね。

それと、1000万ドルにしたのは市長が出せる最大の金額だったこと。現金にしたのは、仲間の報酬のために。また、一両だけにしたのは、4人でハイジャックするのにちょうどいいこととあとで移動するのに便利だから。2時から犯行に取り掛かって一時間の制限時間にしたのは、株式市場や商品市場が閉まる時間に合わせたから。自分はネット取引で莫大な利益を手に入れて、仲間には現金を渡したのだ。全部に理由があるのです。ゴロゴロ。