シュレックフォーエバー 日本語吹き替え版2D

ドリームワークスの「シュレック」シリーズの第4作で最終章という作品だ。シュレックとフィオナ姫の間には3人の子供が生まれて、ドンキーとドラゴンの間にも子供たちがいる平和な生活が続いていた。もう物語のネタ切れかと思わせておいて、それを全く違った展開にしたらどうなるかという見事な脚本でおもしろかった。近場の映画館では2Dしかなかったけど、充分に楽しかった。3Dなら魔女の飛行シーンやシュレックたちのアクションが迫力満点の映像で見ることができる。アメリカでヒットしたのは、そうそうたる俳優たちが声優になっているからだ。

幸せも長く続くと、ありがたみがわからなくなってくる。何も心配がなくて、衣食住が普通にできることが幸せだと思う。特に持病を持っていると、その意味が切実だ。シュレック(濱田雅功)の場合家族も家もあるけれど、観光客の見世物になっているのが不満だった。フィオナ(藤原紀香)と知り合う前の沼地での自由気ままな生活を懐かしく思ってしまって、魔法使いのランプルスティルスキン(劇団ひとり)の罠にはまってしまう。

物心がつく前の一日を提供するという契約書は、自由気ままな生活への扉を開くと同時にそれまでにシュレックが経験してきた人生を否定するものだった。シュレックには難しい契約内容がわからないので、甘い言葉に誘われてサインしてしまう。これは、大人が見ても自分の人生を肯定的に見るきっかになるであろう。3Dで見ればより楽しいだろうが、物語の意味は結構深いものがある。これだけの内容をしっかりと93分の上映時間にまとめるのだから、たいしたもんだ。

シュレックがサインをした瞬間に時間の谷間に落ちて、フィオナに出会わないで生きた場合の現在に飛んでしまう。それは架空の世界なんだが、ランプルスティルスキンが王様になっている。魔法使いが王様になっているので、魔女たちが家来になっている。フィオナはどうしたかというと、誰も助けに来ないので自ら脱獄してレジスタンスを率いるリーダーである。フィオナの歩んできた道は、アメリカに対抗するイスラムの抵抗組織のようだ。

もちろん、ドンキーも長靴をはいた猫もシュレックを知らない。シュレックは怪物たちと同じ外見をしているので、抵抗軍入る。でも、自由気ままに生きてきたシュレックと抵抗軍のリーダーとして戦ってきたフィオナが、簡単に分かり合えるはずがない。まあ、最後にはハッピーエンドが待っているけど、実に見せ場の多い物語になっている。たいしたもんだ。可能なら3Dで見たい。



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