ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル」シリーズ第4弾だ。前作から5年ぶりとなるというがそんなに時が過ぎたのかとも思う。製作に名前を連ねているトム・クルーズだけが活躍するのではなく、ジェレミー・レナーやサイモン・ペグやポーラ・パットンの見せ場もたっぷりとある。2時間を越える上映時間が全然退屈しないほどのサービス満点のシーンが連続する。クレムリンの侵入シーンもたっぷりと描かれているし、ドバイの世界最高層ビル「ブルジェ・ハリファ」でのガラス登り、BMWの豪華な車を使ってのアクションと大満足の映画だった。

ハンガリーのブダペスト、イーサン・ハント(トム・クルーズ)は登場しない。アメリカの極秘諜報機関IMFのエージェントが何かのブリーフケースを盗み出す。やっと追っ手をまいたと思ったら、女性殺し屋モーレー(レア・セドゥー)によって奪われてしまう。すぐに駆けつけたジェーン・カーター(ポーラ・パットン)は恋人の死亡を見届ける。その後、ロシアの刑務所に入っているイーサンを脱獄させる計画が実行される。ベンジー(サイモン・ペッグ)が刑務所のシステムに侵入して、独房のドアを開けていくのがおもしろい。

イーサンは、クレムリンに侵入するミッションを引き受けて実際に存在する将軍に化ける。なんとか侵入するのだが、仲間と連絡していた無線に邪魔が入ってクレムリンが爆破されてしまう。命からがら逃げ出したイーサンは、騙されたと察知するが逃げ出すだけで精一杯だった。IMFの長官は殺されてしまい、残ったのは分析官のブラント(ジェレミー・レナー)とベンジーとカーターだけだった。4人だけになった彼らは、ヘンドリックス(ミカエル・ニクヴィスト)という謎の人物を追うことになる。

ロシアの核爆弾発射コードを盗み出したモーレーは、ヘンドリックスとドバイの超高層ビル「ブルジェ・ハリファ」で受け渡す情報を得る。そこで、イーサンたちはビル全体のシステムをハッキングして二人を違う部屋に誘導してモーレーから発射コードを盗み出すことを計画する。ところが、サーバーが最上階にあってその部屋の中に入らないといけないと判明する。そこで、イーサンが窓ガラス登りをするのだ。このシーンはスタントを使わないで、トム自身が演じている。まったくよくやると思う。

ポーラ・パットンのスタイルがすばらしく、インドのムンバイでのメディア王を籠絡させるシーンはどきどきした。使われている車はすべてBMWで、ディーゼルハイブリッドの「ビジョン・エフィシェント・ダイナミクス」がムンバイのシーンでトムとパットンが降りてくる。また、タワー式駐車場ではBMWに乗って一階までさかさまに落ちる。さらにすごいのは、潜水艦からの核ミサイルの発射から着弾までを描いている点だ。これは、リアルであった。もちろん爆発することないが、すごい演出だった。

ラストに前作の妻役だったミシェル・モナハンが出演している。ユーモアとスリルが織り交ぜられた娯楽大作になっている。脚本についても、大変よく練りこまれたものだと感じた。トム・クルーズが他の俳優の引き立て役に回っているようにも思えたり、イーサンがなぜ刑務所に入っていたのかまで理由がある設定はすばらしい。



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この記事へのコメント
スリリングなアクションの連続に、チームの人間模様がおりまぜてある所がいいですね。

過去の任務のことをイーサンに言うべきか迷っていたウィリアムの裏をかいていたイーサンにはビックリでしたね。それでウィリアムも吹っ切れてよかったと思いました。やっぱりあそこで自分は次の任務には乗らないで去っていくのはもったいないですよね。
Posted by やっちゅ@映画とライトノベルの日常自販機 at 2011年12月19日 17:21
やっちゅさん、コメントありがとうございます。
脚本が相当練られていて、関心しました。
ご指摘の件などは、まさにその通りだと思います。
Posted by とらちゃん at 2011年12月19日 19:47
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