幸せの始まりは

「恋愛小説家」のジェームズ・L・ブルックスが、監督・製作・脚本を担当したラブコメディだ。主演のリース・ウィザースプーンはまさにはまり役で、オーウェン・ウィルソンやポール・ラッドにジャック・ニコルソンが共演している。ハードな映画を見た合間には、こういうラブコメディで頭をほぐすのがいい。名優ジャック・ニコルソンの父親ぶりがおもしろくて、存在感があった。リース・ウィザースプーンはも楽しそうに主人公を演じている。

ソフトボールの全米代表を長くつとめて、31歳になったリサ・ジョンソン(リース・ウィザースプーン)は戦力外通告を受ける。青春のすべてをソフトボールにささげた女性には、何も残っていない。こういうケースは他人事ではなく、日本のスポーツ選手でもよくあることだろう。さっそく第2の人生への歩みとして大学院に通い、子供たちにソフトボールを教える。でも心の空白は埋めきれず、メジャーリーガーのマティ(オーウェン・ウィルソン)と付き合いだす。一方で、チームメイトの紹介で青年実業家のジョージ・マディソン(ポール・ラッド)と食事をする。

ジョージのことは全く記憶に残らないで、マティと同棲生活を始めてしまう。体の相性はいいのだが、ほんとうに愛しているのかわからない。というのも、マティは遠征で自宅にいない日々が多く、浮気をしている可能性が高いからだ。そんなある日、父と経営している会社に国税庁の調査が入り、裁判所に出頭することになったジョージと再会する。

元チームメイトたちはメジャーリーガーのマティをものにするのが、一番手っ取り早いとすすめる。リサも最初はその気になるのだけど、電話をよく掛けてくるジョージが相談相手になってくれる。ジョージは父親から自立できていない男性である。というのも、母親が「クレイマー・クレイマー」を見て家を出て帰ってこなかったからだ。このエピソードにも笑ってしまう。

リサの誕生日プレゼントで男性二人が用意するもので、男たちの本音が見えてしまう。高給取りのマティは高価な時計を送り、ジョージは母親代わりになってくれたおばさんの思い出のおもちゃを送る。この段階でリサがジョージを選ぶことになるのは、当然だろう。父親のチャールズ(ジャック・ニコルソン)が、ビルの上の階から若い二人を見送るシーンは少し寂しさが漂っている。



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