ナルニア国物語第3章:アスラン王と魔法の島3D日本語吹替版

C・S・ルイス原作の児童文学を映画化した第三弾だ。「朝びらき丸東の海へ」というのが小説の題名だ。トールキンの「指輪物語」よりも対象年齢が低いけど、今回はアクション以外の物語に人間の欲望を取り上げているのがよかった。大人でも負けそうな誘惑の描写が生々しい。美、冨、権力などに対する人間の欲望をあのような状況で突きつけられると、大人でも打ち勝てるか考えてしまう。実際にナルニア国の王と諸侯たちでも打ち勝つことができないのだから、登場人物の年齢では無理ではないか。主人公の子供たちが成長とともに卒業していく設定もいい。3Dについていは、どうもわての目(斜視で片目の視力が弱い)では優位性を感じなかった。

エドマンド(スキャンダー・ケインズ)とルーシー(ジョージー・ヘンリー)は、従兄弟のユースチス(ウィル・ポールター)の家に預けられている。イギリスが第2次大戦に参戦中で、長男のピーターと長女のスーザンは両親とともにアメリカに住んでいる。エドマンドは志願兵に応募しようとするが、妹のルーシーに呼ばれて年齢がばれる。買い物から戻ると、三人は海の絵から水が流れ出しナルニア国に移動する。すると、海の上には帆船がいて、カスピアン王子(ベン・ハーンズ)たちと再会する。

カスピアン王子は、亡き父王の部下だった七人の貴族を捜索する航海に出ている最中だった。ナルニア国は謎の闇に支配されて、いけにえをささげる状態になっていた。それを打開するための航海だった。全く訳のわからないユースチスはチームワークを考慮しないで、文句ばかり言っている。この旅は人間の欲望に対する誘惑に打ち勝つ旅だと、わかってくる。最初は魔法の本を見つける。そこで、ルーシーは姉のスーザンのようになりたいと思っていたので、その本のあるページを破ってポケットに入れる。

そのほかの誘惑として、冨がある。黄金の谷を見つけたユースチスはそのとりこになって、ドラゴンに姿を変えられてしまう。ドラゴンになった彼は、自分がユースチスだということをエドマンドに知らせるためにある方法を取る。旅の一行に加わったドラゴンは、強力なメンバーになる。ドラゴンの仲良しは、ねすみのリーピチープだ。

エドマンドが誘惑されるのは、権力の欲望だ。前2作でも出てきた白い魔女(ティルダ・スウィントン)が「エドマンド、すべてあなたのものしてあげる」と言い寄ってくる。これもかなり強力な申し出だと思う。くらやみ島での大きな海蛇との対決は、大画面で見ると迫力満点だ。でも、わての目では3Dらしさがよくわからかった。エンディングクレジットの最中にメガネを外してみたら、文字は裸眼ではっきりと見ることができた。また、左右でスクリーンの色が違っていて、左が色つきで右が白地だった。

最後にはライオンのアスランの島にたどり着いて、お別れになる。エドマンドとルーシーはもうシリーズを卒業して、ユースチスが再登場する設定のようだ。このシステムは子供を主人公にしたシリーズで、便利なシステムだ。それと、文科省推薦なので親子で見て安心ですよ。



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