ロシアン・ルーレット

これは非常にえげつない映画だ。ロシアン・ルーレットとはピストルに弾を入れて引き金を弾き、命をかけたゲームのことだ。この映画で描かれているのは、もっと残酷で趣味が悪い。17人のゲーム参加者がお互いにピストルを突きつけあい、殺し合いのゲームをする。誰が生き残るか、賭けの対象にした金持ちがいるのだ。極限の緊張感と命をかけた恐怖に出会うことで、貧しく心優しい青年が泥水を飲んだ犯罪者の仲間に入ってしまう。病気の父の入院費を捻出しようと極悪非道のゲームに参加して、変化していく様子がヒリヒリと痛くなるような映像で伝わってくる。その勝者になったからには、悪知恵を働かせないといけない。警察を騙せても、もっと上手の悪党には勝てなかった。ゆるい内容の映画ばかりに慣れてしまった人には厳しい物語だろう。

グルジア出身のゲラ・パブルアニ監督が長編デビューの「13/ザメッティ」を、ハリウッド資本でセルフリメイクした。ジェイソン・ステイサムやミッキー・ロークなど主役を演じることができる俳優を脇役にして、若手のサム・ライリーが主演だ。電気工事の仕事をしているヴィンス(サム・ライリー)は病気の父の入院費を捻出するために、母や姉と暮らしている家を売却する決意を固める。収入が少ない人たちは、しっかりした医療保険に入れない。その決意を固めた直後に行った仕事先で、大金が手に入る話を聞いてしまう。

その話の引き受け人である家主が薬物の過剰摂取で死んでしまう。自殺とも思える死に方だが、お金がほしいヴィンスは届けられた手紙を失敬して家主の代わりに目的地に向かう。オハイオ州の田舎町からどうもシカゴ方面に向かったヴィンスは、湖に面した大邸宅にやってくる。そこには200万ドルほどの大金を賭け金として持参した金持ちが、それぞれのゲーム参加者を連れてやってきた。ヴィンスは人が違うと責められるが、お金がほしいので参加したいと言う。

金持ちたちはロールスロイスなどの高級車でやってくる。雇われたゲームの参加者はヴィンスのようにタクシーで来るものもいる。メキシコの刑務所に入っているパトリック(ミッキー・ローク)は、無理やり木箱に押し込められて運ばれる。病院に入院しているロナルド(レイ・ウィンストン)は、弟のジャスパー(ジェイソン・ステイサム)に無理やり外出させられてやってくる。そのように集められた17人が、輪になってそれぞれの後頭部にピストルを突きつける。最初は弾を1発だけ入れる。第2ランドは2発、第3ラウンドは3発と徐々に弾の数を増やしていく。

第4ラウンドの4発までいって、5人が生き残る。5人の中に入ったヴィンスは、もう最初の頃と顔つきが全く違う。凄みが出ている。ジャスパーは何回も兄をこのゲームに参加させて、大金を儲けていたらしいとわかる。5人の中から二人を選んで、決闘をさせて賭けをやる。ヴィンスは運よく勝ち残り、175万ドルを受け取る。ところが、帰宅する途中で警察に事情聴取されそうになって、報酬を駅のゴミ箱に隠してシラを切って釈放される。

身の危険を感じたヴィンスは、郵便でお金を自宅に送る。これはよく思いついたと思う。それで安心したのか、食料品や白い羊のぬいぐるみをお土産に買い、列車で帰途につく。ラストは悲惨な結果だ。金持ちたちの趣味の悪い遊び方に怒りを感じたが、あの場を提供した胴元が一番の闇だ。おそらく、堅気の人間ではなくマフィアだろう。



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