ツレがうつになりまして。

細川貂々原作の漫画を、宮崎あおいと堺雅人主演で佐々部清監督・青島武脚本で映画化した作品だ。テレビドラマ版も見ているけど、こちらはわかりやすくまとまっている印象を受けた。うつ病患者の物語だけでなく、夫がたまたまうつ病になった夫婦の物語として成立しているのでカップルにお勧めの映画になった。特に健やかなときも病めるときもお互いに愛することを誓った夫婦が、歩むべき道をユーモラスに描いているのがいい。妻が「会社を辞めないと離婚だ」と真剣に夫に言ったことが、その後の回復につながっていると思う。普通はそこまで割り切れないで、病気が複雑になるケースが多い。

自分自身が10年以上うつ病患者を続けていて、ネット上でも公表している。わてが公表するきっかけは、会社もやめて数年経過して日記をつけようと思ったからだ。病気が深刻な場合は、日記を書くのも嫌だった。ツレ(堺雅人)の場合は早く気がついたのがよかったのだと思う。きっぱりと会社を辞めて正解だった。休職や病気入院で澄まそうとすると、会社に復帰するのが大変だ。自分の経験では、2年間くらいの間に3回の入院で退職を迫られた。現に杉浦(吹越満)は発病で離婚されて、回復が遅れている。

身体が重くなったり、疲れやすくなる。最初は身体的異常だと思う。それで違う分野の医者にかかると、やっかいなことになる。ハルさん(宮崎あおい)がのんびりやで、売れなくても漫画家だったのが非常に幸運だったと思う。わては、夜も昼も寝ている日がある。ひどいときは、ツレのように自分はいないほうがいいと思いこんだし自殺未遂もやった。わての場合は、2週間分の薬を丸呑みするのを数回やった。でも、現在の薬をそのくらい飲んだだけでは死なない。

とらごろさんが徐々によくなったのは、ホームページからブログを始めた辺りからだ。ブログ村という集まりに出て、人との交流が生まれてだんだん変わっていった。ブログ村に5年も出ているとベテランと呼ばれるようになり、初心者の方に教えることができる。それが、とらごろさんの生きがいになった。もうほとんど希死念慮は起こらないけど、気分の落ち込みや体力の著しい低下がある。それと、まだ薬の服用も続いている。

うつ病患者に対して、病気のことを気にしないで接してくれることが非常にうれしい。ハルさんとツレの場合、非常にうまく関係を保っている。ともすると夫婦共倒れというケースもあるので、家族にうつ病患者がいる方は是非見て欲しい映画だ。また、職場の仲間にうつ病の方がいる場合もお勧めの内容だと思う。いまや誰でもうつ病になる時代であるので、できれば日本人すべての方に見て欲しい。適応障害もうつ病の一種だとわては、考えている。こういう映画が全国公開される時代になったのだと思うと、うれしくなった。



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