キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー

マーベルコミック最初のヒーローと言われているキャプテン・アメリカを、ジョー・ジョンストン監督が映画化した。ディズニーも製作に関わっているので、安心して見ていられる内容になっている。「ファンタスティック・フォー」のストームを演じたクリス・エヴァンスが主役で、「マトリックス」のエージェントスミス訳のヒューゴ・ウィーヴィングが悪役だ。ナチスがヨーロッパで戦争を仕掛けていた時代にアメリカで誕生したヒーローで、最初は国債売り出しのキャンペーンにしか使われない。そのキャプテン・アメリカが前線に出て、ヒドラ党というナチスの一派と戦う。2時間の上映時間でも退屈しないけど、主人公の苦悩や葛藤を詳細に描けば奥行きのある映画になっていた。ちょっと敵が弱いし、アメリカ人でない我々が見ても入り込めない部分がある。

主役のクリス・エヴァンスが最初に演じるスティーブは、160cm40kgという小柄でやせた体型だ。それと顔だけ本人を使い、身体は特殊効果だというので驚いた。そんなやせこけた身体なのに、正義感だけは人一倍強くて友達も大切にする。性格はいいけど、体力面で兵士にはなれない。曲がったことがあると大男に立ち向かうけど、いつも負けてしまう。そんな彼が、アースキン博士(スタンリー・トゥッチ)から「スーパーソルジャー計画」に誘われて立派な体格に変身する。アースキン博士を暗殺したヒドラ党のスパイを追いかけると、自分が車より速く走ることができて水の中も速く泳げることがわかる。

親友のバッキー(セバスチャン・スタン)が107連隊で最前線にいるので自分も早く兵士になりたいと思うが、軍はスーパーソルジャー計画を中止する。戦費を調達するために国債を売るキャンペーンのマスコット「キャプテン・アメリカ」として、アメリカ各地を巡業する。彼のおかげで国債は売れたが、前線の兵士にはお飾りとしか思われない。前線に慰問をしたら、早く女の子を出せと言われてしまう。そこで、キャプテンアメリカは107連隊が捕虜になっているヒドラ党の基地に単独救出に向かう。

敵の基地に単独潜入してバッキーたち捕虜を救い出して、堂々と帰ってくるのだ。この働きはびっくり仰天なのだ。まあその働きを認められて、軍はキャプテン・アメリカの戦闘参加を認める。キャプテン・アメリカたちが攻撃対象にするのは、ナチスの中でもレッド・スカル(ヒューゴ・ウィーヴィング)が率いるヒドラ党だ。これが、ナチス本体では漫画にならない。それにしても、ヒドラ党の装備は光線銃みたいなものや高速の潜水艇に逆V字型の飛行機など、現在でも実現していないようなものだ。その近未来的装備のヒドラ党を次々に倒していく、キャプテン・アメリカの装備は第二次世界大戦当時のものだ。

なんだが非常に都合よく行き過ぎていると思った。でも、このキャプテンアメリカは、「アベンジャーズ」チームの一員になるらしいので、キャラクター紹介の意味もある。「アベンジャーズ」の主要メンバーは、ソーとアイアンマンとキャプテン・アメリカの3名だ。だから、キャプテン・アメリカがデビューしていないと困るのだ。エンディングクレジットの最後で、2012年5月に公開予定だと出る。そっちの映画が楽しみだ。



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