マッドマックス 怒りのデス・ロード

ジョージ・ミラーとメル・ギブソンの79年公開の「マッドマックス」を劇場で見た自分にとって、約35年ぶりの新作はド派手なアクションのてんこ盛りだった。字幕版で見たけど、3Dや水が出る劇場で見たらそれはアトラクションみたいな体験ができるだろう。悪役の一味の所業は荒廃した近未来を生きる究極の知恵なんだけど、見所はやっぱり車やバイクのアクションだ。砂漠を競争するだけではなく、色々な仕組みを使って魅せてくれた。

600馬力のV8インターセプターを運転するマックス(トム・ハーディー)はもっと強いはずなんだけど、今回の主役は女性戦士のフュリオサを演じたシャーリーズ・セロンだろう。片腕を失っているけど、義手を使って車を運転して集団のナンバー2になっている。ボスのイモータン・ジョー(ヒュー・キース=バーン)は、外気を直接呼吸することができない身体でありながら民衆を支配する方法を確立している。もはや大地は汚染されており、農作物も育たない環境になっている。

その世界で必要なのは、水の確保と労働者となる人材の確保だ。水はどうも地下から井戸で引き上げているらしく、あの高い岩が自然の井戸の出口(毛細管現象)になっている。そして、子供の確保は女性を妊娠させる人材と母乳を出す人材にわけている。まるで乳牛のような扱いだ。そんな虐げられた女性たちを救うために、女性戦士であるフュリオサが計画を立てていた。

割合簡単に捕まってしまったマックスは、寿命が少ない白い肌の男性たちの輸血袋にされてしまう。血液型は大丈夫なのかとか、なぜ寿命が短いかは説明されない。物資の補給の役目で基地から出たフュリオサは、途中から進路を変更して故郷を目指す。その反逆に気づいたボスたちが追跡するという展開だ。何しろ、子作りのための女性を奪われたのだから、戦士全員が追ってに加わる。ヤリやモリを使ったり、火炎放射器や火炎瓶みたいな武器も登場する。

追跡劇の途中では他の部族との対決もあって、飽きさせない展開になっている。フュリオサの故郷である緑の大地が植物も育たない沼地になっていたとは、環境汚染を物語っている。山を走るバギーも砂漠を走るバイクもなかなか格好いい。笑ってしまうのはギターを演奏してスピーカーがついている車だ。そのへんのおかしな設定も楽しみの一つだろう。荒廃した大地で生きるには、水と食料の確保が一番大切だ。車やバイクのアクションを楽しむ映画だ。星3個。

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