クリード チャンプを継ぐ男

シルヴェスター・スタローンが製作・主演、ライアン・クーグラーが原案・脚本・監督で作られたロッキーシリーズの新章が始まった。スピンオフとはうたっているものの、約40年前に始まったシリーズでは全くの別のシリーズなのだと思う。脚本もよく練られており、唯一の欠点をあげるなら映画向きに演出されたボクシングシーンのオーバーアクションだけだ。これは製作者が言っていることで、主演のマイケル・B・ジョーダンの相手をしているのが現役のプロボクサーという徹底ぶりだ。プロボクサーにわざわざ映画向きにわかりやすいボクシングスタイルの演出をしているという。

アポロ・クリードの隠し子だったアドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)は、母の顔を知らない。施設で育ち喧嘩ばかりしていたが、アポロの妻メアリー・アン・クリード(フィリシア・ラシャド)に引き取られて育つ。大学を出て会社勤めをするが、ボクシングを隠れてやっていた。本格的にボクシングをやりたいと勝手に退社して、地元のジムの門を叩く。門前払いをくらい、フィラデルフィアのロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)のところに押しかける。

亡き妻の名前のレストランを経営しているロッキーはボクシング界から足を洗い、もう関わりたくないと言う。自己流のボクシングで基礎ができていないアドニスは、どうしても父の親友のロッキーにトレーナーとして教えを請いたい。なかなかロッキーの承諾を得られない状態が続くけど、状況が変わっていく。アドニスには耳がだんだん聞こえなくなるのにミュージシャンをしているビアンカ(テッサ・トンプソン)という彼女ができる。補聴器をしているけど、歌手を続けているのがいい。

また、ロッキーの方にもエイドリアンの命を奪ったのと同じ種類のガンにかかっていることがわかる。化学療法は吐き気などを伴うもので苦しいのを知っていたので、治療しないと医者に宣言する。でも、それではだめだと教え子のアドニスから説得されるのだ。あんたは病気と戦って、自分はボクシングをする。いっしょに戦おうと言うのが泣かせる。脚本がすばらしい。ボクシングシーンの時間はそれほど多くない。

でも、アドニスが対戦する相手が本物のプロボクサーだというので驚いてしまった。本物のプロがあんな大振りのパンチを繰り出すことはない。それをわざと観客にわかりやすくしている。自分としては、あんな大振りのボクシングではなくて本格的な試合シーンにしてほしかった。それ以外の欠点はないと思う。これを最後に観たので、今年の映画評価を書きなおさないといけなくなった。父親を超える、障がいに負けない、病気に負けない、自分に負けない、そして相手に勝つ。見どころがいっぱいだ。星5個。

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