ジョン・ウィック

キアヌ・リーヴス主演でマフィアに復讐する殺し屋を描いた映画だ。色々なガン・アクション映画があったけど、これはスタイリッシュで色々な銃が使われているし、格闘技も入っているのでマニア向けのする内容だと思う。殺し屋稼業からきっちりとケジメをつけて足を洗ったのに、偶然古い車に乗っていたので巻き込まれてしまう。持って生まれた業を感じてしまった。殺し屋の避難地帯があるというのも、なんだか非現実的だけどナイスな発想だ。

殺し屋稼業から綺麗に足を洗い妻ヘレンと暮らしていたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、突然病気で彼女を失う。葬式をすませて帰宅すると、生前の妻から子犬デイジーが送られてくる。まるで自分が死んだあとの夫の心情をわかっていたような贈り物に、感動する。愛車69年型マスタングのガソリンを入れに行くと、ロシア人の若者3人組が車を売ってくれとしつこく言ってくる。なんとか断ったけど、夜に突然3人組が押し入ってきてデイジーを殴り殺して車を奪って去っていく。

妻が生きがいとして送ってくれた犬を殺されて、車も奪われたジョンは相手の正体を突き止める。それがかつての雇い主だったロシアン・マフィアのボスのヴィゴ・タラソフ(ミカエル・ニクヴィスト)の息子ヨセフ(アルフィー・アレン)だったので、怒りが頂点に達してしまう。足を洗うときにヴィゴたちの組織に敵対する人物を最後の仕事として抹殺したのに、恩を仇で返されたのだ。単なる車泥棒ならそこまで怒りは高まらない。世間知らずのバカ息子の存在が許せなかったのだ。

ジョンはボスのヴィゴにしっかりと電話をする。「お前の息子が大切な犬を殺して車を奪った。だから復讐する。」と告げる。これは、もう現代版西部劇とも言える展開だ。ヴィゴは一番恐ろしい殺し屋を怒らせてしまったと人数を集めるが、全然太刀打ちできない。現代の馬は車だ。それを自在に操り、マフィアに雇われた殺し屋たちを倒していく。ニューヨークの街中に殺し屋御用達のホテルがある。それは、ホテルコンチネンタルといいウィンストン(イアン・マクシェーン)が経営者だ。そのホテル内では殺しはご法度なのだけど、ヴィゴたちは掟を破りジョンを抹殺しようとする。

ガン・アクションとカンフーをあわせて、ガンフーと呼ぶキレキレの戦いがすばらしい。それに加えて車の曲芸的運転も加わるのだから、見ているだけで主人公になりきってしまう。ホテルのフロント係や掃除屋、医者など中立の立場の人間がいるのも、考えられた設定だ。旧友の狙撃手マーカス(ウィレム・デフォー)が遠距離から手助けするのも、洒落ている。物語のバランスがしっかりしていると思った。星4個。

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この記事へのコメント
こんにちは。弊ブログにTBをありがとうございました。
キアヌ・リーブスのカッコ良さが抜群だっただけでなく、他の登場人物や設定も小技が効いたものでした。とても面白い作品だったと思います。
キアヌ・リーブスほどイイ男だと、「ガンフー」も様になりますね!
Posted by ここなつ at 2015年10月30日 12:34
ここなつさん、コメントありがとうございます。
キアヌの格好いいアクションがよかったですね。
こういう映画を見ると、スカッとします。
ストレス解消になるのです。非日常というやつです。
Posted by とらちゃんとらちゃん at 2015年10月30日 20:05
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