ターザン:REBORN

ワイズミュラーのターザンがあまりにも有名で何かで見た記憶があった。「ハリー・ポッター」シリーズのデヴィッド・イェーツが監督して新しいターザン映画を作った。それでも時代背景はアフリカが植民地として分割されている1880年頃だ。コンゴに進出していたのはベルギーなのだけど、イギリスも進出の機会を伺っていた。そんなことを知らなくても、この映画はターザンが妻ジェーンを誘拐した悪者と戦う冒険物語として楽しむこともできる。特に、英国貴族としてしっかりと役目を果たしているジョン・クレイトンが故郷のコンゴに戻ってからの活躍がすごい。

コンゴで赤ん坊の頃一人になり、ゴリラに育てられたターザンは、大人になって母国イギリスに戻る。ジョン・クレイトン(アレキサンダー・スカルスガルド)はジェーン(マーゴット・ロビー)と結婚して、貴族として生活している。大きな屋敷に住んでジャングルで暮らしていたとは思えない。そんな彼に外交問題の協力を依頼されて、コンゴにやってくる。彼に同行するのは、アメリカの特使ジョージ・ワシントン・ウィリアムズ(サミュエル・L・ジャクソン)だ。

コンゴでは最初馬で移動するけど、途中から船に乗って川をさかのぼる。徐々に川幅が狭くなると、状況が厳しくなる。レオン・ロム(クリストフ・ヴァルツ)はベルギーの王に命じられてターザンたちの邪魔をしようと、ジェーンを誘拐する。現地のある部族がベルギーの味方になっていたのだ。船でどんどん逃げて行くロムたちを、ターザンは洋服を脱いで野生の姿に戻る。そこからの活躍がワクワクする。ライオンが出てきても友だちだったり、ゴリラが出てきたら兄弟として育った個体だった。ゴリラの場合は、力比べとして負けてしまう。服従の姿勢を示してジャングルを通過する。

だんだんジャングルの奥に進むにつれて、アメリカ人のウィリアムズは驚いて呆れてしまう。川を進む敵を見つけた時、崖の上からダイブしてジャングルのツルにつかまって進んでいく。重力の法則から解放されて、ジャングルの王に戻ったみたいだ。軍隊の大軍勢を相手にしたときに、草食動物ムーを暴走させてやっつけてしまう。また、ワニを呼び寄せて敵をやっつけるのもすごかった。

当時のコンゴでダイヤモンドが算出されていたのか、よくわからない。でも、欧米諸国の搾取による構図の後遺症は現代のアフリカに影響している。現地の部族間でも、争いがあった。大人が見るにはアフリカの歴史や地理の理解の助けになるし、子供が見るにはターザンの活躍を楽しめる。星3個。

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