とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver

1985年の原田眞人監督の「盗写1/250秒」を原作に、大根仁監督が映画化した。福山雅治が無精ひげでしがない中年パパラッチを、その相棒を二階堂ふみが演じている。写真週刊誌の内情を暴露するお下劣な物語だと思ったら、どうしようもない中年男性の友情の悲しい顛末だった。その中に新人編集者の女性の成長物語が入っていたのだ。スクープの標的になる人々の様子が楽しい。

頭文字がFの週刊誌が2つあった時代が背景だと思う。現在の週刊誌はもっとしっかりと取材をして裏も取っているだろう。それでも、現在もこのような決定的瞬間を狙うカメラマンはいる。この映画に出てくる都城静（福山雅治）のように自堕落なカメラマンはあまりいないのではないか。確かに寝る暇もないほど仕事をするだろうけど、自分を律していると思う。映画の世界だから、成立しているだろう。

借金と酒と女にまみれた静は元恋人の横川定子（吉田羊）から、特ダネの写真をものにしたら金を出すという条件で「SCOOP！」専属になる。そして、新人の行川野火（二階堂ふみ）と相棒を組むことが条件になる。最初はギャルそのものの表情だったけど、徐々にプロの顔に変わっていくのがすごい。二階堂ふみがすばらしい。