PK ピーケイ

インド映画である。ラージクマール・ヒラニ監督とアーミル・カーンという俳優のタッグで作られた2作目ということだ。わては1作目の「きっと、うまくいく」を知らない。インドでは多くの宗教があり、非常に込み入っている。ヒンドゥー教が一番多いけど、イスラム教、キリスト教、仏教、ゾロアスター教と神々がたくさんいる。宇宙からやってきた疑うことを知らない男性が盗まれたものを探すうちに巻き起こる騒動を描いている。

ジャグー(アヌシュカ・シャルマ)はインドからベルギーに留学しており、恋人がパキスタン人でイスラム教徒だったので別れさせられる。両親が大反対して仕方がなく別れたのだ。帰国後テレビ局のニュース番組の担当になる。ニュース番組といってもバラエティーみたいだ。視聴率が取れる内容を探していると、PK(酔っぱらい)と呼ばれている変な男性に出会う。

PK(アーミル・カーン)は、宇宙からやってきた宇宙人だけど姿は人間と同じだ。地球に降り立ったときには真っ裸だったので、変なやつだと思われて首にかけていた母船との交信装置を奪われてしまう。それを取り戻すにはどうすればいいか聞いて回ると、神様にお願いしろとアドバイスされる。でも、インドにいるどの神様に聞いてもその在処はわからないし、わかるわけもない。

そこでPKは本当の神様を探していますというビラを配って、手がかりを探す。地球人としての常識が全くないので、お金でものを買うことも知らないし人様のものを拝借するのが悪いことも知らない。あちこちでトラブルを起こしているうちに、ジャグーと知り合う。そして、ジャグーは面白そうなPKと一緒に行動することになる。

ある教団の御師がヒマラヤで見つけたという光る石が自分のものだと知ったPKは、返してほしいと言うが相手にされない。でも、全宇宙を創造した神様がなぜお布施を要求するのかと疑問を投げかける。そのような神様なら、人間が守らなくても自分で自分のことは守れると主張する。はたまた、なぜ神様がたくさんいるのかと質問する。

楽しい踊りのシーンや悲しい別れのシーンもあって、非常に盛りだくさんの内容だ。その中に宗教的な皮肉も込められているので、奥が深い。本年度の洋画ベストテンに入れたい映画だった。星5個。

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